「建物設備の知識」 > 共同住宅の防火と防災 目次 >  1. 防火管理制度の概要 > 【次頁】  2. 法令上求められる義務

1. 防火管理制度の概要(平成29年度版)

1.1 消防関係法令

 消防関係法令は年2〜3回の頻度で頻繁に改正されていますので、インターネットで防火管理に関する記事を参考にする場合、 それはいつの時点の規定に基いているのかを確認する必要があります。 本文でも最新の改正内容でご紹介するよう努力していますが,参考までに、下表に、本文において参照した各法令の改正日を記載しておきます。

 また、火災予防条例は各地方自治体が定める地方条例です。住宅用防災機器の設置及び維持に関する基準等は、 省令第5条の7で条例の基準が示されていますが、具体的には火災予防条例で規定されていますので、 お住まいの地方条例でご確認下さい。

 多数の人が寝泊りなどをし実質的に居住していながら、各部屋の仕切りが燃えやすい材料でできている、窓がないなど建築基準法に違反している建築物の存在が問題となっています。 消防法だけではなく、建築基準法の改正についても注意が必要です。

尚、本文では消防法及び建築基準法にならって「マンション」という用語は「共同住宅」に統一しています。

略 語 法 令 名 本文が根拠としている最終改正日
消 防 法 (昭和23年7月24日法律第186号) 平成27年9月11日法律第66号
政 令 消 防 法 施 行 令 (昭和36年3月25日政令第37号) 平成27年12月16日政令第421号
省 令 消防法施行規則 (昭和36年4月1日自治省令第6号) 平成28年5月27日総務省令第60号
建 基 法 建 築 基 準 法 (昭和25年5月24日法律第201号) 平成28年6月7日法律第72号
建 基 令 建築基準法施行令 (昭和25年11月16日法律第338号) 平成28年8月29日政令第288号
条 例 地方自治体が定める地方条例(例)火災予防条例等 条例に基づく規則:
火災予防条例施行規則等
最近の
消防法改正
⇒「共住省令第40号」の改正
詳細は、「16.共住省令第40号」 を参照
改正年月日:
平成27年2月27日総務省令第10号

総務省消防庁のホームペ−ジ「消防関係法令」に改正年度別の法令、告示、通知、通達が掲載されています。
(左図をクリックすると、「消防関係法令」が新しいウインドウで開きます。)

 

消防法における「共同住宅」の定義

(定義) 共同住宅とは、住宅として用いられる2以上の集合住宅のうち、 居住者が廊下、階段、エレベーター等を共用するもの(構造上の共用部分を有するもの)をいう。
(補足事項) 共同住宅とは、便所、浴室、台所等が各住戸ごとに存在することを要せず、分譲、賃貸の別を問わない。 廊下、階段等の共用部分を有しない集合住宅は、長屋であり、共同住宅として扱わない。

1.2 住宅火災の現状
                        出典 (消防庁 「消防の動き」平成28年1月号 No.537)

【出火件数及び火災による死者数の推移】
 この10年間の出火件数と火災による死者数は、おおむね減少傾向
 ・平成26年中の出火件数は4万3,741件、火災による死者数は1,678人
 ・出火件数については、前年減(4,354件減少)であり、10年前の72.4%
 ・火災による死者数については、前年増(53人増加)であるが、10年前の83.7%
 ・放火による火災は4,884件で、18年連続で出火原因の第1位

【住宅火災の件数(放火を除く。)及び住宅火災による死者数(放火自殺者等を除く。)の推移】
 ・ 平成26年中の住宅火災件数(放火を除く。)は1万1,855件、
   住宅火災による死者数 (放火自殺者等を除く。)は1,006人
 ・住宅火災件数については、前年減(647件減少)であり、10年前の70.3%
 ・ 住宅火災による死者数については、前年増(9人増加)であるが、
   1,220人を記録した平成17年と比較すると214人の減少
 ・住宅用火災警報器の設置率は、81.0%(平成27年6月1日現在)

1.3 防火管理制度のしくみ

 火災を未然に防止し、火災による被害の軽減を図るためには、すべての建物で自主的に防災管理が適切に行われる必要があります。 しかし、過去に発生した火災からも分かるように、自主的な防火管理を期待するだけでは、安全が十分に確保できない場合があります。 このため、消防法第8条では、一定規模以上の建物などの管理について防火管理上必要な業務を行わせるよう義務づけています。

 消防法は、大惨事火災が発生するたびに規制が強化されてきました。 2001年の東京・歌舞伎町の雑居ビル火災を受けた消防法改正で消防署員はいつでも、事前通告なしで査察ができるように改められました。
しかし、査察の実施率は平成10年度(1998年)の31.5%から年々下がり、平成24年度(2012年)は22.1%まで落ち込んでいます。

 背景には、慢性的な消防署員の不足があります。雑居ビルなど対象の建物が388万棟と1割も増えたのに対し 自治体の財政難から職員数は横ばいで、消防庁が示す定員の7割強に過ぎません。(消防庁資料「消防機関の査察等の現状」)

※ 図はH20年度までですが、その後のデータは下記の通り
H21年度の防火対象物数 3,885,858 立入検査実施数 865,447 立入検査実施率 22.3%
H22年度の防火対象物数 3,913,278 立入検査実施数 838,016 立入検査実施率 21.4%
H23年度の防火対象物数 3,941,788 立入検査実施数 831,511 立入検査実施率 21.1%
H24年度の防火対象物数 3,963,627 立入検査実施数 875,198 立入検査実施率 22.1%

ネットカフエ、カラオケボックス、さまざまな福祉施設など小規模で新たな用途の施設が次々と生まれており、 「後追い行政」、「イタチごっこ」などど言われながらも、消防法が頻繁に改正され、そのたびに規制が年々細かくなり、 罰則も強化されてくるのは、止むを得ない面があります。また、既存遡及(きぞんそきゅう)も消防法の特徴のひとつです。

消防法が頻繁に改正される理由:

@ 経験の積み重ねにより逐次その内容の強化を図る、
A 建築物構造の変化、火災源の多様化、生活様式の変化などに応じた消防行政を行う、
B 消防は技術的な要素が強いので科学技術の進歩により内容を変えていく、
C 大きな火災や特殊な火災があると、その反省から規制を強化していく
  などの理由によるものです。

既存遡及

消防法の改正に伴って、既存の消防用設備等を現行基準が適用される消防用設備等に更新しなければならないことがあります。 建築基準法第3条第2項(建築済み等の建築物には新たな規制を適用しない=不遡及の原則)と対照的ですね。
既存遡及の設備には、@ 消火器及び簡易消火用具 A 避難器具 B 自動火災報知設備(令別表第1、(1)項から(4)項まで、 (5)項イ、(6)項、(9)項イ、(16)項イ、(17)項に掲げる防火対象物に設けるものに限る) C 漏電火災警報器 D 非常警報器具 および非常警報設備 E 誘導灯および誘導標識 などがあります。

防火管理の体系

 

1.4 管理権原者

共同住宅の代表者は、法律が求めている役割によって、管理者、理事長、管理権原者と名前が変わります。

区分所有法では、建物の維持管理権限を有する者を「管理者」といい、 標準管理規約では、「理事長は、区分所有法に定める管理者とする」という規定を置いて理事長の職務権限の根拠を示しています。

消防法では、管理組合理事長は、「共有部の管理権原者」になります。
占有部は各室の占有者が管理権原者です。 但し、占有部から出火したとしても避難経路の確保や防火扉・消火設備等を適切に維持管理し、いざというとき、 それらが機能して被害を最小限に食い止める責任は共有部の管理権原者にあります。

 区分所有法の共同住宅  標準管理規約の共同住宅  消防法の共同住宅
 法務省民事局(法制審議会)  国土交通省住宅局
(住宅宅地審議会答申)
 総務省消防庁

消防法第8条により共同住宅における共有部の管理について権原を有する者( 管理権原者 =理事長 )は、火災、地震等から自分達の共同住宅を守るために、 防火管理者を定めて、消防計画を作成させ、自衛消防組織 (※下記注) を設置し、防火管理業務を行わなければなりません。

(※注)
 「上記の自衛消防組織とは、消防法施行規則第3条第1項で定める消防計画に記載する事項 の「イ 自衛消防の組織」を指しています。消防法8条の2の5に定める「自衛消防組織」を指している訳ではありません。
法8条の2の5の「自衛消防組織」は共同住宅には適用されませんので、ご注意ください。」 (この注記は2014年10月22日追記)

法8条の2の5の「自衛消防組織」については、
 「5.7 自衛消防組織の規定」 及び   「11.2 消防法改正(平成19年法律第93号)の要点」 を参照ください。


 下記は適切な防火管理を行わなかったとして、管理権原者に実刑判決が下された事例です。
平成19年1月20日兵庫県宝塚市カラオケボックス店火災で、一酸化炭素中毒で3人死亡、5人が重軽傷を負った事件で、調理場でサラダ油の入った鍋を加熱したまま 放置して火災を発生させたとして、アルバイト店員に1年6ケ月の禁固刑と、経営者(管理権原者)に対し、下記の消防法違反で4年の禁固刑が科せられました。

  • 防火管理業務違反(法8条1項)
    1. 防火管理者不選任
    2. 消防計画未作成
    3. 消防訓練未実施
  • 防災物品未使用
  • 消防用設備設置義務違反

(解説)

防火対象物:防火・防災管理制度を義務付けている対象のこと。
人的な面での予防体制の基本をなすものとして、防火管理制度及び防災管理制度が設けられている。

権原(けんげん):ある行為をすることを正当とする法律上の原因。権限とは職能・権能の範囲のこと。
権原者(けんげんしゃ):防火対象物の管理行為を法律、契約又は慣習上当然行うべき者(一般には防火対象物の所有者、管理者、占有者が該当する。)。 権限と区別するために口語で「けんばらしゃ」と言う場合もあります。
 (類)管理(くだかん)監理(さらかん)/ 市立(いちりつ)私立(わたくしりつ)

「建築物における衛生的環境の確保に関する法律(略称:建築物衛生法)」でも、建築物の衛生的環境を確保するために特定建築物の管理権原者が遵守すべき事項を定めていますが、実務に関わるビルメンテナンス業界の人達はこの(衛生管理)権原者を、「ごんげんしゃ」と呼ぶ人が多いようです。
「けんばらしゃ」と言ったら消防関係者で、「ごんげんしゃ」と言ったらビルメン業界の人かも知れませんね。
・・もしかして九州の方は「けんばるしゃ」と言うのでしょうか?(田原坂(たばるざか)中原(なかばる)・・・のように)

管理権原者は、防火管理者の選任や権限の付与などの人事管理権を有し、防火管理上必要な経費を支出し、建物や設備を管理できる権限を有している者というのが法律上の定義であり(下記 ※1 参照)、 使用体系と管理体系が分かれている大きな商業ビルなどでは、そのビルの管理を請け負っている管理体系の代表者が管理権原者にあたります。(※2)

 防火管理者が防火管理の推進責任者であるのに対し、管理権原者は防火管理の最終責任者です。
分譲共同住宅の場合、管理組合組織の最高責任者である理事長は、管理権原者として防火管理が管理組合における居住者の安全管理上の重要な業務の一分野であり、 地域における管理組合の社会的責任の一つとして真剣に取り組むべき問題であることを十分に認識して、その実行にあたらなければなりません。

(※1)  「管理について権原を有する者」(以下「管理権原者」という。)のうち、「管理」とは、防火対象物又はその部分における火気の使用又は取扱いその他法令に定める防火についての管理をいい、「権原」とは、ある法律行為又は事実行為を正当ならしめる法律上の原因をいう。管理権原者とは、「防火対象物又はその部分における火気の使用又は取扱いその他法令に定める防火の管理に関する事項について、法律、契約又は慣習上当然行うべき者」をいう。

(※2)  法8条の「管理について権原を有する者」(管理権原者)は、共同住宅の場合、単純ではありません。

分譲共同住宅の場合、一般に個々の住宅の世帯主が、それぞれの住戸部分の管理権原者であると解され、共用部分等については、基本的には各管理権原者が共同で権原を有することになりますが、規約等で責任関係が明確にできる場合には、管理組合理事長が管理権原者となります。

賃貸住宅の場合、防火管理について実質上誰が権原を有しているかについてはさまざまなケースがあります。公営住宅やUR賃貸住宅の場合は、自治体(都府県市町村)や都市再生機構が管理権原者であることが多いのですが、民間の賃貸住宅の場合には 所有者(または所有会社の代表者)の場合や、所有者から委託を受けた管理会社の場合もあり、極端な場合には、管理権原者を特定することができない場合もあります。

なお、同一敷地内に複数棟の共同住宅があり、その管理権原者が同一である場合には、 当該敷地内にある共同住宅を一の防火対象物ととらえて法8条を適用することとされています。(令第2条)

管理権原が複数である防火対象物
複合用途防火対象物や防火管理者の業務の外部委託などで、共有部分と専有部分とで管理権原が異なるなど、管理権原が複数である防火対象物については、管理権原は複数が基本であり、管理権原ごとの防火管理者の選任を指導すべきところ、共同選任により防火管理者を選任することを促す指導を行っている事例が見受けられるとして、平成24年2月14日、防火対象物又はその部分の所有形態、管理形態、運営形態、契約形態などを総合的に判断して適切な選任を行うための例を示した通知が発令されました。

 ● 防火対象物等の「管理について権原を有する者」について
    (平成24年2月14日公布・消防予第52号)⇒ダウンロード(PDF 112KB)

防火管理者:防火に関する講習会の課程を修了した者等一定の資格を有し、かつ、防火対象物において防火上必要な業務を適切に遂行できる地位を有する者で、管理権原者から防火上の管理を行う者として選任された者をいいます。
講習会は、甲種防火管理者が2日間、小規模防火対象物を対象とする乙種防火管理者は1日です。
受講料は無料ですが、テキスト代が4〜6千円程度かかります。防火管理講習テキストは、最新の「防火管理六法」や「防火管理」テキストのほか、自治体によっては地方条例である「火災予防条例」なども入っている場合があります。
講習会は、年2回程度行われています。実施日は市報、区報に掲載されます。
最近は小規模老人福祉施設などからの受講者が増えています。
受講者数には定員がありますので、お申込はお早めに。詳細はお住まいの自治体の消防本部火災予防課にお問い合わせ下さい。

 

1.5 防火管理業務

防火管理業務

 管理権原者は、防火管理者に消防計画を作成させ、次のような防火管理上必要な業務を行わせなければなりません。

  1. 消火訓練、通報訓練及び避難訓練の実施
         (この3つの訓練を併せたものを総合訓練といいます。)
  2. 消防用設備等の点検及び整備
         (を消防設備士・点検資格者などの専門資格者に行わせること)
  3. 火気の使用又は取扱いに関する監督
  4. 避難又は防火上必要な構造及び設備の維持管理
  5. 収容人員の管理
  6. その他防火管理上必要な業務

防火管理者の変更又は選任した後、速やかに消防計画を作成し、これを添付して「防火管理者選任届」を消防署に提出します。
つまり、防火管理者を選任しても、消防計画を作成しなければ、選任の届出もできません。届出を怠ると拘留処分を受けることがあります。

防火管理者の権限、責務、業務内容の詳細は 「 3. 防火管理者の業務」 を参照ください。

罰則

  たとえ火災が発生しなくても、法に従わなかった場合、管理権原者は次の処分を受けることがあります。

「防火管理者の選任の届出を怠った者」    罰金30万円以下又は拘留(消防法44条8項)

「8条3項の命令違反=防火管理者選任を命じられたのに選任せず、命令に従わなかった者」
    懲役6月以下、罰金50万円以下(消防法42条1項1)懲役・罰金併科(消防法42条2項)

「8条4項の命令違反=消防計画に従った防火管理業務を行っていないとき」
    懲役1年以下、又は罰金100万円以下(消防法41条1項2)

違反対象物の公表 (東京都火災予防条例第64条の3第1項)

  東京都は火災予防条例を改正し、平成23年4月1日から「違反対象物公表制度」がスタートしています。
東京消防庁は防火対象物建物に立入検査を行い、「立入検査結果通知書」を作成し、その際、法令違反があれば指摘して改善指導をします。
当該違反内容を関係者に通知してから一定期間経過後においても同一の違反が認められる場合に「建物名称、所在及び違反の内容」を東京消防庁のホームページ及び管轄消防署等の窓口において公表しています。

公表の基準

法第8条第1項又は第2項の規定に違反する場合

一 次に掲げる義務ごとに、一の義務の不履行を一の義務違反とする。
ただし、イの義務の不履行に伴うロの義務の不履行及びハの義務の不履行に伴うリの義務の不履行は数えないものとする。
イ 防火管理者の選任
ロ 防火管理者の選任又は解任の届出
ハ 消防計画(省令第3条第1項に基づき防火対象物の位置、構造及び設備の状況並びにその使用状況に応じ、同項第1号に掲げる事項について定めたものをいう。)の作成
ニ 消火、通報及び避難の訓練の実施
ホ 消防の用に供する設備、消防用水又は消火活動上必要な施設の点検及び整備(法第17条第1項若しくは第2項又は第17条の3の3の規定に係るものを除く。)
へ 火気の使用又は取扱いに関する監督
ト 避難又は防火上必要な構造及び設備の維持管理
チ 避難又は防火上必要な収容人員の管理
リ イからチまでに掲げるもののほか防火管理上必要な業務のうち、省令第3条第1項に規定する消防計画の届出(変更の届出を含む。)

二 一に掲げるもののほか防火管理上必要な業務に係る義務であつて省令第3条第1項各号に規定する消防計画に定めるべき事項に係るもののうち、次に掲げる義務ごとに、一の義務の不履行を一の義務違反とする。
イ 自衛消防の組織の編成(法第8条の2の5第1項の規定に係るものを除く。)
ロ 防火対象物についての火災予防上の自主検査の実施
ハ 防火管理上必要な教育の実施

「共同住宅」における公表された違反事例

 実際には、防火対象物名称(マンション名)と所在地の地番も公表されていますが、ここでは違反指摘事項を知っていただくのが目的ですから、 それらは記載していません。また、例示したのはごく一部であることをお断りしておきます。

共同住宅と事務所、店舗が入っている複合用途防火対象物での、事務所、店舗側の違反と、共用部を管理する管理組合との共同防火管理体制の不備、及び防災制度に関連する自衛消防組織の不備が違反の大半を占めています。
複合用途防火対象物での「共同防火管理制度」及び「防災制度」は 「5. 共同防火管理制度」 を参照ください。

建物名称 所在地 違反指摘事項 根拠法令等の条項 違反の位置等 公表日 所轄消防署
○○ 荒川区荒川 防火管理者未選任 法8-1 共用部及び共同住宅部分 平成27年5月7日 荒川消防署
防火管理に係る消防計画未作成 法8-1 共用部及び共同住宅部分
○○ 港区西麻布 自動火災報知設備感知器一部未設置 法17-1 4階「スペースネットワーク」共同住宅玄関部分 平成27年1月19日 麻布消防署
○○ 江東区扇橋 自動火災報知設備未設置 法17-1 共同住宅部分 平成26年11月20日 深川消防署
○○ 東村山市栄町 自動火災報知設備一部未設置 法17-1 共同住宅部分 平成25年2月8日 東村山消防署
○○ 中央区築地 防火管理者未選任 法8-1 共用部分及び共同住宅部分 平成26年8月25日 京橋消防署
防火管理に係る消防計画未作成 法8-1
自衛消防訓練未実施 法8-1
防火対象物点検未実施 法8の2の2-1
○○ 豊島区長崎 防火管理者未選任 法8-1 防火対象物全体及び共同住宅部分 平成25年7月18日 池袋消防署
防火管理に係る消防計画未作成 法8-1 防火対象物全体及び共同住宅部分
○○ ○○ 屋内消火栓設備未設置 法17-1 防火対象物全体 平成25年2月8日 練馬消防署
スプリンクラー設備未設置 法17-1 防火対象物全体
○○ ○○ 防火管理者未選任 法8-1 所有者管理部分 平成25年9月17日 足立消防署
防火管理に係る消防計画未作成 法8-1 所有者管理部分
自衛消防訓練未実施 法8-1 所有者管理部分
共同防火管理協議事項一部未決定 法8の2-1 防火対象物全体
避難器具未設置 法17-1 地下1階
○○ ○○ 防火管理者未選任 法8-1 共同住宅及び共用部分 平成25年3月26日 大森消防署
防火管理に係る消防計画未作成 法8-1 共同住宅及び共用部分
共同防火管理協議事項未決定 法8の2-1 防火対象物全体
○○ ○○ 自動火災報知設備未設置 法17-1 防火対象物全体(1階北西側、物品販売店舗部分を除く) 平成23年12月6日 蒲田消防署
○○ ○○ 防火管理者未選任 法8-1 1階「株式会社×××」 平成25年9月6日 麹町消防署
防火管理に係る消防計画内容不適 法8-1 管理組合管理部分、1階「株式会社×××」
自衛消防訓練未実施 法8-1 管理組合管理部分
共同防火管理協議事項未決定 法8の2-1 防火対象物全体

 

1.6 防火管理者に求められる条件

防火管理者は、次の条件を満たしている者でなければなりません。

  • ア  事業所においては、防火対象物において防火管理上必要な業務を適切に遂行することができる管理的・監督的な地位にある職位の者が 選任されます。
    共同住宅においては所有者、賃借人であるとを問わず、実際に防火管理の業務を遂行できる居住者から選任されるのが望ましいのですが、 管理的又は監督的な地位にある者のいずれもが遠隔の地に勤務していること等の理由により、防火管理上必要な業務を適切に遂行することができないと消防署長が認めた場合は、 防火管理上必要な権限が与えられている等の一定条件を満たす者(省令2条2項2号)を防火管理者として定めることができます。(政令3条2項)

  • イ  防火管理の知識、資格を有する者(甲種と乙種があります)
    一般的には、防火管理者資格講習の課程を修了した者がこれにあたり、それ以外に一級建築士などのように、 防火管理に関する学識経験と一定の実務経験を有すると認められる者などがあたります。

1.7 防火管理者の仕事の内容

 防火管理者は、防火管理上必要な業務を行い、積極的に推進する責任者として、自衛消防組織など防火管理の業務に従事する人々を指揮、監督する立場にあります。
また、火災の発生を防止するとともに、万一、火災が発生した場合には、その被害を最小限にとどめるための万全の対策を講じておく責務を負っています。
具体的には、消防計画を作成し、その内容を消防長(消防署長)に届け出るほか、収容人員の管理に至るまで、数多くの業務を誠実に責任をもって行うことが求められています。

防火対象物の区分によって適用制度が変わります。

  共同住宅でも、居住人員や、単棟か団地か、店舗を有する複合用途か、その店舗の用途は何か、さらに31mを超える高層建築物か などによって、適用制度は変わります。
「 3. 防火管理者の業務」のページのフローチャートで、ご自分の共同住宅が、特定防火対象物か非特定防火対象物か、甲種か乙種か、共同防火管理制度が適用される防火対象物か否か、さらに、 消防設備の定期点検の義務がある防火対象物か否か、などをチェックすることができます。

最近の法改正によって、防火管理者のみならず、防災管理者、統括防火管理者などを選任しなければならない事例も出てきています。消防法におけるご自分の「共同住宅の位置づけ」と、それによって「法令上求められる義務は何か」を次頁以降で確認して下さい。

(H21年度版)平成21年01月14日掲載
(H21年度版)平成21年11月27日改訂
(H22年度版)平成22年04月05日改訂
(H23年度版)平成23年02月24日改訂
(H24年度版)平成24年05月06日改訂
(H25年度版)平成25年12月20日改訂
(H26年度版)平成26年05月11日改訂
(H27年度版)平成27年04月08日改訂
(H28年度版)平成28年02月08日改訂
(H29年度版)平成29年01月10日改訂


【次頁】  2. 法令上求められる義務