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コンドミニアム法,1998  (コンドミニアム所有者保護法.2015)  【第W編】第3節〜第4節

Condominium Act, 1998 ( S.O. 1998, CHAPTER 19)
(Protecting Condominium Owners Act, 2015.)

 
目 次(CONTENTS) 【第W編】第3節〜第4節

第3節 宣言者による管理業務の引継ぎ
     (TRANSFER OF CONTROL BY DECLARANT)

42.最初の理事会 (First board of directors)
43.引継ぎ集会 (Turn-over meeting)
44.業務監査 (Performance audit)

第4節 所有者 (OWNERS)

45.集会 (Meetings)
45.1.理事会が行う召集手続き (Procedure for board calling a meeting)
46.集会の召集 (Requisition for meeting)
46.1.所有者と抵当権者の名簿 (Record of owners and mortgagees)
47.所有者への通知 (Giving notice to owners)
48.抵当権者の投票権 (Mortgagee's right to vote)
49.所有者の議決権の喪失 (Loss of owner's right to vote)
50.定足数 (Quorum)
51.投票 (Voting)
51.1.同意 (Consents)
52.投票方法 (Method of voting)
53.多数決 (Majority voting)
54.所有者・抵当権者に対する役務の提供 (Service on owner or mortgagee)
55.記録 (Records)
訳注c1 第3節 宣言者による管理業務の引継ぎ
c2 第 51 (6)  リザーブド ポジション

第W編 (PART W) 管理組合 (CORPORATION)

第3節 宣言者による管理業務の引継ぎ (TRANSFER OF CONTROL BY DECLARANT)

【訳注】 宣言者(declarant)」とは開発計画宣言書の審査を受けて登記した最初の所有者、即ち分譲主を意味する。
      詳しくは、【第T編】「用語の定義 (Definitions)」 参照

(最初の理事会 [First board of directors])
42(1) 宣言書及び説明書の登記後 10 日以内に、宣言者は管理組合の最初の理事会を任命しなければ
     ならない。

(交代 [Replacements])
 (2) 宣言者は、最初の理事会の理事の任命を取り消し、第 43 条に基づいて開催される引継ぎ集会
    (a turn-over meeting )で新しい理事会が選出されるまでその任に就く別の理事を最初の理事
    会に任命することができる。

(任期 [Term])
 (3) 最初の理事会は、第 43 条に基づいて開催される引継ぎ集会(a turn-over meeting )で新しい
    理事会が選出されるまでその職を務めるものとする。

(員数 [Number])
 (4) 最初の理事会は 3 名叉は宣言書で規定されているそれ以上の人数で構成される。

(業務遂行 [Conduct of business])
 (5) 第 (8) 項に基づいて所有者が最初の理事会の理事を選出する前に最初の理事会によって採択され、
    最初の理事会の集会で決議について投票する権利のある理事全員が署名した書面による決議に
    ついては、たとえ決議案を投票するための集会が開催されなかったとしても、その決議は有効とする。

(区分所有者集会 [Owners’ meeting])
 (6) 第 (7) 項に従い、最初の理事会は、次のいずれか遅い方までに所有者集会を招集し、開催するものとする。
  (a) 宣言者が管理組合の住戸の 20 パーセントを譲渡した日から 30 日目。及び
  (b) 宣言者が管理組合内の最初の住戸を譲渡してから 90 日後。

(例外 [Exception])
 (7) 集会の設定日までに宣言者が住戸の過半数を所有しなくなり、その旨を書面で最初の理事会に通知した場合、
    最初の理事会は、第(6)項に記載の集会を招集叉は開催する必要はない。

(理事の選任 [Election of directors])
 (8) 第 (6) 項に記載の集会において、宣言者以外の所有者は、最初の理事会の理事 2 名を選出することができる。

(定足数 [Quorum)
 (9) 第 (6) 項に記載の集会において、第 (8) 項に基づく理事選出の定足数は、宣言者が所有していない管理組合の
    住戸の 25 パーセントを所有する所有者とする。

(定足数の決定 [Determination of quorum])
 (10) 定足数に数えられるためには、所有者は集会の通知を受け取る権利があり、集会で投票する権利があり、
    集会に出席するか代理人が出席する必要がある。

(定足数の増員 [Increased number])
 (11) 第 (8) 項に基づいて最初の理事会に選出された理事は、選出された理事の追加によって理事会
    の理事の数が宣言書で許容される数を超える場合でも、最初の理事会に任命された理事に加えて
    役職に就くものとする。

(過渡期 [Transition])
 (12) 管理組合の最初の理事会が本条の発効日以前に任命叉は選出された場合、宣言者以外の
    所有者は、第 (8) 条に基づいて理事を選出する権利を有しないものとする。

 (引継ぎ集会 [Turn-over meeting])
43 (1) 宣言者が住戸の過半数を所有している時点で選出叉は任命された理事会は、宣言者
    が住戸の過半数の所有者でなくなってから 21 日以内に、所有者集会を招集して新しい理事会を
    選出するものとする。

(集会招集権者 [Who may call meeting])
 (2) 理事会が必要な期間内に集会を招集しない場合、第 48 条に基づく投票権を有する所有者叉は
    抵当権者は集会を招集することができる。

(集会時期 [Time of meeting])
 (3) 理事会は招集後 21 日以内に集会を開催するものとする。

(引継ぎ事項 [Things to turn over])
 (4) 集会において、宣言者は集会で選出された理事会に以下の内容を提出するものとする。

注: 布告によって指定される日に、43 (4) は、条項 (a) の前の部分を削除し、次のように置き換
    えることによって修正される。

(引継ぎ事項 [Things to turn over])
 (4) 集会において、宣言者は、規則がある場合には、規則に従って、集会で選出された理事会に次の
    内容を提出するものとする。
  (a) 管理組合の印章(the seal of the corporation)。
  (b) 登記宣言書の写し、登記管理規約、使用細則、区分所有者集会や理事会の議事録を含む
     管理組合の議事録。
  (c) 管理契約、証書、リース、ライセンスおよび地役権を含む、管理組合叉は宣言者叉は管理組合
     を代表して宣言者の代表者によって締結されたすべての契約の写し。
  (d) すべての保険契約書および関連する保険証書叉は覚書およびすべての保険信託契約書の写し。
  (e) 管理組合の資産であるが財産の一部ではないすべての物品の売却叉は譲渡の請求書。
  (f) 第 46.1 条 (3) および第 83 条 (3) に基づいて保管される記録。及び
  (g) 管理組合の部門叉は従業員に関連するすべての記録。

(同、集会後 [Same, after meeting])
 (5) 宣言者は集会後 30 日以内に理事会に提出しなければならない。

注: 布告によって指定される日に、43 (5) は、条項 (a) の前の部分を削除し、次のように置き換える
    ことによって修正される。
(同、集会後 [Same, after meeting])
 (5) 宣言者は、規則がある場合には、規則に従って、集会後 30 日以内に理事会に提出するものとする。
  (a) 住戸購入者に直接付与される保証や保証によって保護されない、住戸叉は共用部の販売に含
    まれるすべての設備、備品及び動産に対する既存の保証および保証。
  (b) 竣工時の建築、構造、工学、機械、電気および配管の計画。
  (c) 元の仕様からのすべての実質的な変更がある場合はそれを示す、完成時の仕様。
  (d) 地下施設のサービス、敷地の整地、排水と造園、およびテレビ、ラジオ、叉はその他の通信
     サービスに関する既存のすべての計画。
  (e) 物件の修理叉は保守に関連する、条項 (b)、(c)、叉は (d) に記載されていないその他すべて
     の既存の計画および情報。
  (f) 不動産がオンタリオ州新築住宅保証計画法の対象である場合

注: 布告によって指定される日に、 43 (5) (f) は、(i) より前の部分を削除し、次のように置き換え
    ることによって修正される。
  (f) 不動産が新築住宅所有者および購入者保護法(Protection for Owners and Purchasers of New
    Homes Act, 2017)の対象である場合、
   (i) 住戸および共用部がその法律に基づいて定められた規則に従って、その法律の意味の
    範囲内で計画書に登録されていることを大臣が指定する形式(該当する場合)で証明すること、及び、
   (ii) 同法の意味において住宅保障局(the warranty authority )が共用部に関して実施する
    ことを要求する検査に関するすべての最終報告書の写し。

注:布告によって指定される日に、43 (5) (f) が修正され、サブ条項 (i) の末尾にある「および」が
    削除され、サブ条項(ii) が削除される。
   (ii) 保証当局が共用部についての実施を要求する検査に関するすべての最終報告書の写し、及び
   (iii) 規定された資産に関するその他すべての資料 (存在する場合)。
  (g) 損傷後の修理およびメンテナンスの責任を定め、管理組合と所有者のどちらが責任を負うか
    を示す表。
注:布告によって指定される日には、43 (5) (g) が「損傷後」を削除することによって修正される。
  (h) 損傷後に修復改良を行い、それらを保証する責任を決定する目的で宣言者が指定する住戸の
    各種別の標準住戸を構成するものを定めた別紙明細表。
注:布告により指定される日には、同法第 43 条 (5) (h) が廃止される。
  (i) 宣言書及び説明書の登記日からの、管理組合および管理組合の運営に関連する宣言者のすべて
    の財務記録。
  (j) 宣言書及び説明書の登記後 9 か月後に集会が開催される場合、宣言書及び説明書の登記後 1 年以内
    に必要な積立金の調査。
  (k) 宣言書及び説明書の登記後 1 年以内に要求される積立金調査を除く、集会開催時に完了した、
    叉は完了する必要があるすべての積立金調査。
  (l) 集会前に第 72 条に基づいて管理組合の住戸の購入者に配布された最新の開示声明の写し。及び
  (m) 規則により理事会に提供することが求められているその他すべての資料。

(費用 [Cost])
 (6) 第 (4) 項および (5) 項に記載されている項目は、宣言者の費用で作成されるものとする。
    ただし、第 (5) 項 (j) および (k) に記載されている項目は管理組合の費用で作成されるものとする。

(監査済み財務諸表 [Audited financial statements])
 (7) 宣言者は、集会開催後 60 日以内に、所有者に代わって管理組合の費用で監査人が作成
    した管理組合の監査済み財務諸表を理事会に提出するものとする。

(適用 [Application])
 (8) 管理組合は、第 (9) 項に基づく命令を高等裁判所に申請することができる。

(裁判所命令 [Court order])
 (9) 裁判所は、宣言者が正当な理由なく第 (4)、(5)、叉は (7) 項を遵守しなかったことを認定
    した場合、
  (a) 場合に応じて、宣言者が第 (4)、(5)、叉は (7) 項に違反した行為の結果として管理組合
    が被った損失について、宣言者に対し、損害賠償の支払いを命じるものとする。
  (b) 宣言者に対し、管理組合の申請費用の支払いを命じるものとする。
  (c) 宣言者に対し、管理組合に 10,000 ドルを超えない追加金額を支払うよう命令することが
    できる。及び
  (d) 場合に応じて、宣言者に対し、第 (4)、(5)、叉は (7) 項に従うよう命令することができる。

(業務監査 [Performance audit])
44(1) 管理組合の不動産に住宅用の 1 つ以上の住戸が含まれる場合、叉は管理組合が
    共用部コンドミニアム管理組合である場合、理事会は技術士法(the Professional Engineers Act)
    における認可証明書(certificate of authorization )、叉は建築士法における実務証明書(certificate
    of practice)を保有する人物に委託し、管理組合に代わって、説明書に記載されている共用部の調査
    診断を実施するものとする。

注:布告によって指定される日には、44 (1) が廃止され、次の条項に置き換えられる。
(調査診断 [Performance audit])
 (1) 不動産に住宅用の 1 つ以上の住戸が含まれる場合、叉は管理組合が共用部コンドミニアム管理組合
    である場合、理事会は技術士法における認可証明書、叉は建築士法における実務証明書を保有する人物
    に委託し、管理組合に代わって、説明書に記載されている共用部、および規則に別段の定めがない限り、
    管理組合が所有する不動産の調査診断を実施するものとする。

(診断時期[Time for audit])
 (2) 調査診断は、宣言書及び説明書の登記後、6 か月以内、遅くとも 10 か月以内に実施されなければ
    ならない。

注:布告によって指定される日には、同法第 44 条 (2) が廃止され、次の条項が置き換えられる。
(診断時期[Time for audit])
 (2) 調査診断は、管理組合の宣言書及び説明書の登記日から 1 年が経過する前、又は宣言書及び
    説明書の登記後所定の期間が経過する前に実施されるものとする。

(費用 [Cost])
 (3) 管理組合は、調査診断の費用を支払うものとし、当該費用は、宣言書及び説明書の登記後の年度の
    管理組合の予算の一部を構成するものとする。

(目的 [Purpose])
 (4) 調査診断を実施する者は、説明書に記載された共用部の工事完了後、その性能に不備があるか
    否かを判定するものとする。

注:布告によって指定される日に、本法第 44 条 (4) は、条項 (a) の前の部分を削除し、次のように
    置き換えることによって修正される。
(目的 [Purpose])
 (4) 調査診断を実施する者は、工事完了後、説明書に記載された共用部と調査診断の対象となる不動産
   の性能に欠陥がないかどうかを専門的見地から評価しなければならない。
  (a) オンタリオ州新築住宅保証計画法((the Ontario New Home Warranties Plan Act )
     第 14 条に基づく保証基金からの支払い請求が管理組合に対して発生する可能性がある。叉は
注: 布告によって指定される日には、同法第 44 条 (4) (a) が廃止され、次の条項に置き換えられる。
  (a) オンタリオ州新築住宅購入者所有者保護法(Protection for Owners and Purchasers of New
    Homes Act, 2017 ) 叉は同法に基づいて制定された規則の所定の規定 に基づいて、
    保証基金から管理組合への支払い請求が生じる可能性がある。叉は
  (b) この法律に基づいて定められた規則の対象となる場合、管理組合の不動産がこの法律
    の対象となる場合には、条項 (a) に記載されている請求が生じることになる。
注:布告によって指定される日には、同法第 44 条 (4) (b) は廃止され、次の条項に置き換えられる。
  (b) 規則に従い、その不動産がオンタリオ州新築住宅保証計画法(Ontario New Home Warranties
     Plan Act.)の対象となっている場合、条項 (a) に記載されている請求が生じることになる。

注: 布告により指定される日、コンドミニアム所有者保護法(the Protecting Condominium Owners Act,
    2015 )別表 1 の第 37 条 (3)が廃止される。この修正は、 オンタリオ州消費者保護強化法(Strengthening
    Protection for Ontario Consumers Act, 2017 )の附則2 の第 75 条 (10) が発効する日より前に、
    コンドミニアム所有者保護法(the Protecting Condominium Owners Act 2015 )附則 1(Schedule 1 )の
    第 37 条 ( 3) が発効しない場合にのみ適用される。
  (b) 規則に従い、その不動産が新築住宅購入者所有者保護法(the Protection for Owners and Purchasers of
     New Homes Act, 2017.)の対象となっている場合、条項 (a) に記載されている請求が生じることになる。

(責務 [Duties])
 (5) 調査診断を行う者は、その決定に際し、
注:布告によって指定される日に、同法第 44 条 (5) は、条項 (a) の前の部分を削除し、
    次のように置き換えることによって修正される。
(責務 [Duties])
 (5) 調査診断を実施する者は、評価を行うにあたり、
  (a) 規則の対象となる、基礎、駐車場、壁構造、空気および蒸気バリア、窓、ドア、エレベーター、
    屋根、機械システム、電気システム、防火設備など、敷地内の建物の主要構成部分及び
    保護システムおよび規定されたその他すべての構成部分を検査する。
  (b) 規則に従い、敷地内の景観区域を検査する。
  (c)オンタリオ州新築住宅保証計画法の 意味の範囲内で公社が共用部に関して実施すること
    を義務付けている検査に関するすべての最終報告書を審査する。及び
注:布告により指定される日に、同法第 44 条 (5) (c) が修正され、「共用部」の後に
    「および調査診断の対象となる不動産」が追加される。

注: 布告により指定される日、2015 年コンドミニアム所有者保護法別表 1 の第 37 条 (5)
    が廃止される。この修正は、2017 年オンタリオ州消費者保護強化法の附則 2 の第 75 条 (11)
    が発効する日より前に、2015 年 コンドミニアム所有者保護法別表 1 の第 37条 (5) が発効
    しない場合にのみ適用される。

注:布告によって指定される日には、同法第 44 条 (5) (c) が廃止され、次の条項に置き換え
    られる。
  (c) 保証当局が共用部および調査の対象となる不動産に対して実施することを要求する検査に
    関するすべての最終報告書を審査する。及び
  (d) 管理組合の所有者に対して、どのような証拠が存在するのかの調査を実施する。
   (i) 共用部の欠陥によって引き起こされた可能性のある住戸への損傷、及び

注:布告によって指定される日には、同法第 44 条 (5) (d) (i) が廃止され、次のように
    置き換えられる。
   (i) 共用部および調査診断の対象となる不動産の瑕疵によって生じた可能性のある住戸への損害。
   (ii) 住戸に損傷を与える可能性のある共用部の欠陥。

注:布告によって指定される日には、44 (5) (d) (ii) が廃止され、次の条項に置き換えられる。
   (ii) 共用部および調査診断の対象となる不動産の欠陥。これらの欠陥は住戸に損害を与える
    可能性がある。
   (iii) 共用部および調査診断の対象となる不動産の瑕疵。ただし、それらの共用部および不動産が
    規定により定められている住戸に隣接している場合(存在する場合)。

(調査診断の権限 Powers for audit])
 (6)  調査診断を行う者は、調査診断のために、次のことを行うことができる。
  (a) 合理的な時期に、単独で、叉は調査に必要と思われる専門家とともに敷地内に立ち入ること。
  (b) 合理的な理由に基づいて調査診断に関連する可能性のある図面、仕様書、叉は情報の提出を
    誰に対しても請求すること。
  (c) 合理的な理由に基づいて調査診断に関連する可能性のあるすべての調査、テスト、叉は照会を行うこと。
     及び
  (d) 調査診断を実施する際に必要と思われる専門家に支援を求めること。

(妨害の禁止 [No obstruction])
 (7) 何人も、本条に基づく権限を行使する者を妨害したり、虚偽の情報を提供したり
    、その者への情報提供を拒否したりしてはならない。

(報告書の内容 [Contents])
 (8) 調査診断を実施する者は、次の内容を含む報告書を作成しなければならない。
  (a)場合に応じて、技術士法の 意味におけるその者の認可証明書、叉は建築士法
    の意味における実務証明書の写し。
  (b) 調査診断の実施中にその者が行った検査および所見の詳細。
  (c) 第 (5) (c) 項に記載されているすべての最終報告書を審査したという声明。
  (d) 第 (5) (d) 項に記載された調査の写し及びその結果の概要。
  (e) 第 (4) 項が個人に要求する決定。及び
  (f) 規則が要求するその他すべての資料。

(報告書の提出 [Submission of report])

 (9) 宣言書及び説明書の登記日から 11ケ月 が経過する前、又は宣言書及び説明書の
   登記後その他所定の期間が経過する前に、調査診断を実施する者は、次のことを
   行わなければならない。

注:布告によって指定される日に、44 (9)が廃止され、次の条項に置き換えられる。

(報告書の提出 [Submission of report])
 (9) 宣言書及び説明書の登記日から 1 年が経過する前、又は宣言書及び説明書の
    登記後その他所定の期間が経過する前に、調査診断を実施する者は、次のことを
    行わなければならない。
  (a) 報告書を理事会に提出する。及び
  (b)不動産がオンタリオ州新築住宅保証計画法の対象となる場合は、新築住宅保証
    計画法(the Ontario New Home Warranties Plan Act )で指定する官公署に
    報告書を提出する。
注:布告によって指定される日に、44 (9) (b) が廃止され、次の条項に置き換えられる。
  (b) 物件が2017 年新築住宅所有者および購入者保護法の 対象となる場合は、
    保証局(warranty authority )に報告書を提出する。

(他の法律に基づく請求 [Claim under other Act])
 (10) オンタリオ州新築住宅保証計画法における保証局(warranty authority )への
    報告書の提出は、その法律に基づいて制定された規則に基づいて管理組合が
    報告書で明らかにされた不備に対する請求通知を構成するものとみなされるものとする。
注:布告によって指定される日に、 44 (10) が廃止され、次の条項が置き換えられる。

(他の法律に基づく請求 [Claim under other Act])
 (10) 保証局(warranty authority )への報告書の提出は、報告書の中で開示された
    欠陥について、新築住宅所有者購入者保護法(Protection for Owners and
    Purchasers of New Homes Act, 2017 )に基づいて制定された規則に基づき、
    管理組合が保証当局に提出する請求の通知を構成するものとみなされるものとする。

第4節 所有者 (OWNERS)

(集会 [Meetings])
45(1) この法律の他の要件を条件として、この法律が所有者の投票による承認を
    必要とするものはすべて、その目的のために正式に招集された所有者の集会
    でのみ承認されるものとする。

(年次総会 [Annual general meeting])
 (2) 理事会は、宣言書及び説明書の登記後 3 か月以内、その後は管理組合の各会計
    年度終了後 6 か月以内に所有者総会を開催するものとする。

(年次総会に関する事項 [Matters for annual general meeting])
 (3) 年次総会において、所有者は管理組合の事務および業務(affairs and business)
    に関連するあらゆる事項を議題として提起することができる。

(その他の集会 [Other meetings])
 (4) 理事会は、いかなる事案の議決(transaction of any business)に関しても、
    いつでも所有者集会を招集することができ、集会の通知には議案の要領が明記
    されるものとする。(the transaction of any business,and the notice of the meeting)

(集会の資料 [Material for meeting])
 (5) この法律により所有者集会に提出することが義務付けられている事項および資料
    に加えて、理事会は、所定のその他すべての資料があれば、所定の方法でその
    集会に提出するものとする。

理事会が行う召集手続き [Procedure for board calling a meeting]
45.1(1) 理事会は、区分所有者集会の招集通知を発送する前に、規則に従って
    準備された次の内容を含む事前通知(a preliminary notice)を区分所有者に送付
    するものとする。
 (a) 集会で 1 人以上の理事を選出する場合、理事選出候補者となる意思を有する者は、
    議案に記載するために、次の事項で決定される日付までに法令に基づき、理事会
    に書面で本人の意思、氏名、部屋番号を明らかにするよう通知する記述を含む。

注: 布告によって指定される日に、45.1 (1) (a) が修正され、冒頭に「条項 (a.1) の
    対象となる」が追加される。
注: 布告によって指定される日に、法の第 45.1 条 (1) は次の条項を追加する
    ことにより修正される。

 (a.1) 第 51 条 (6) に規定の理事会の役職に欠員がある場合、叉は第 31 条)(2) (b)
   に基づく集会までに欠員が生じる場合、叉は指定された状況における規則がある
   場合は、事前通知には下記の内容を含むものとする。
  (i) 第 1 条 (1) の「非賃貸投票住戸」の定義の本文および第 51 条 (5) および (6)
     の本文の写し、
  (ii) 第 51 条 (5) に記載されている 15 日間の期間の期限最終日の日付の記述、
  (iii) 規則が存在する場合には、規則に従って、立候補の表明ができる者は非賃貸投票
    住戸の所有者に限られることの記述。及び
  (iv) 非賃貸投票住戸の所有者が投票するために確保されている理事会の役員候補者
    となることを目的とする各個人は、規定に従って、本人の意思、氏名、部屋番号など
    の必要事項を通知に指定された日付までに書面で理事会に通知することの記述。

  (b) 理事会が集会招集通知に何らかの資料を含めることを希望する所有者に対しては、
    通知に指定され、規則に従って決定される日付までに資料を理事会に提供するよう
    要請する記述。及び
  (c) 規定されているその他のすべての資料 (存在する場合)。

(集会通知に含める資料[Material to include in notice of meeting]
 (2) 理事会は、規則に別段の定めがない限り、所有者集会の招集通知に (1) (b) 叉は
    (c) 項に記載されている内容を含める必要はないものとする。

(集会の召集 [Requisition for meeting])
46 (1) 区分所有者集会の開催請求は、理事会が請求を受け取った時点で、住戸の少なくとも
    15 パーセントを所有し、第 47 条に基づいて管理組合が保管する区分所有者名簿に記載
    されて投票する権利がある区分所有者によって行うことができる。

(請求の形式 [Form of requisition])
 (2) 請求は次のとおりとする。
  (a) 書面によるものであり、請求者(requisitionists)の署名を必要とする。
  (b) 集会で発表される議案の要領が記載されている。及び
  (c) 理事会の理事長叉は書記に直接叉は書留郵便で配達されるか、叉は管理組合の
    送達用住所(deposited at the address)に送達されるものとする。

(同、理事の解任 [Same, removal of directors])
 (3) 集会に提出される議案に 1 人以上の理事の解任が含まれる場合、請求書には、解任
    を提案されている理事ごとに、理事の名前と解任の理由、及び第51条(6)に基づき
    所有者占有住戸の所有者による投票のために予約されている理事会の役職に該当
    する理事かどうかを記載しなければならない。

(理事会の義務 [Duty of board])
 (4) 第 (1) 項に記載の要請を受け取ったとき、理事会は次のことを行うものとする。
  (a) 請求者が請求文書で請求するか、書面で同意する場合は、集会で提出される事業を
    次の年次総会の議題に追加する。叉は
  (b) それ以外の場合は、35 日以内に所有者集会を招集して開催する。

(不遵守 [Non-compliance])
 (5) 理事会が第 (4) 項に従わない場合、請求者は所有者集会を招集することができ、
    その集会は招集日から 45 日以内に開催されるものとする。

(費用の払い戻し [Reimbursement of cost])
 (6) 要請に応じて、管理組合は、第 (5) 項に基づいて集会を招集した請求者に、集会の
    招集にかかる合理的な費用を払い戻すものとする。
注:布告によって指定される日に、46 条は廃止され、次の条項が置き換えられる:。

(集会の召集 [Requisition for meeting])
46(1) 第 (2) 項に従い、区分所有者集会の開催請求は、理事会が請求を受け取った
    時点で次の条件を満たす区分所有者のみが行うことができる。
  (a) 全住戸の15 パーセント以上の住戸の区分所有者による開催請求である。
  (b) 開催請求を行った区分所有者は第 46.1 条で義務付けられている管理組合の区分所有者
    名簿に記載されているか、叉はその名簿に記載することが同条で義務付けられている者。及び
  (c) 開催請求を行った区分所有者は管理組合への共益費の拠出を30 日以上滞納していないこと。

(理事の役員を選出する集会 [Meeting re director in reserved position])
 (2) 区分所有者集会に提出される議案の要領に、第 51 条 (6) に記載されている理事会
    の役員である理事の解任叉は選出が含まれる場合、理事会が要請を受け取った
    時点で次の条件を満たす区分所有者のみが行うことができる。
  (a) 管理組合内の非リース議決権住戸の15 パーセント以上の区分所有者による開催請求である。
  (b) 開催請求を行った区分所有者は第 46.1 条で義務付けられている管理組合の区分所有者
    名簿に記載されているか、叉はその名簿に記載することが同条で義務付けられている者。及び
  (c) 開催請求を行った区分所有者は管理組合への共益費の拠出を30 日以上滞納していないこと。

(救済 [Saving])
 (3) 第 (2) 項に基づいて行われた請求が、第 (2) 項の要件を満たしていないが、第 (1) 項の
    要件を満たしている場合、集会は第 (1) 項に従ってあらゆる事案の議決を進めることが
    できるが、第 (2) 項に記載されている理事の解任叉は選出はできないものとする。

(集会の目的 [Purpose of meeting])
 (4) 所有者集会は、次のいずれかの目的で招集することができる。
  1. 通常の手続き以外の事項については投票が行われない集会である区分所有者説明会。
  2. 1 名以上の理事の解任叉は選任。
  3. この法律叉は規則により所有者が所有者集会の開催を許可するその他の目的。

(請求の形式 [Form of requisition])
 (5) 開催請求書には所定の情報が含まれ、所定の形式でなければならない。

(請求書の送付 [Delivery of requisition])
 (6) 請求書は、直接叉は書留郵便(registered mail )で理事長叉は書記に送達されるか、
    管理組合の送達先住所(or deposited at the address )に送達されるか、叉は別途
    規定されている方法で送付される。.

(理事会の対応 [Response of board])
 (7) 第 (8) 項に従うことを条件として、理事会は、請求を受け取った後、10 日以内、叉は
    規定されている場合にはその他の期間内に、第 (9) 項に従って、下記の内容を請求者
    に書面で通知するものとする。
  (a) 理事会は、請求に係る議決に関する処理規定(the transaction of business )に基づく、
    所有者集会を招集開催(call and hold)するものである旨の通知。叉は
  (b) 理事会は、請求内容が議決に関する所有者集会を規定する本条第 (1) 項から (6) 項
    の一部叉は叉はすべてに準拠していない理由を述べ、請求に係る議決に関する処理
    規定に則って、集会は招集開催しないことの通知。

(要請の撤回 [Withdrawal of requisition])
 (8) 請求者が規則に従って請求を撤回した場合、理事会は第 (7) 項に基づく請求に応答する
    必要はない。

(回答の通知 [Delivery of response])
 (9) 第 (7) 項に基づいて回答する場合、理事会は、請求書に記載されている送達のため、
    叉は別途規定されているとおり、請求者の住所に回答書を送付するものとする。

(応答の怠慢・不履行 [Default response])
(10) 理事会が第 (7) 項の要求に従って請求者に応答しない場合、理事会は第 (7) (a) 項に
    記載のとおり請求者に応答したものとみなされる。

(集会の召集 [Calling meeting])
 (11) 第 (12) 項に従い、理事会が第 (7) (a) 項に記載されているように応答するか、応答した
    とみなされる場合、理事会は次のことを行うものとする。
  (a) 請求者が請求書で請求するか、書面で同意する場合は、理事会の決定叉は所定の
    方法での決定に従い、この法律に従って開催される予定の次回の年次総会の議題に、
    集会で提出される事業を追加する。
   (i) 請求の場合、理事会が第 (7) 項に基づいて請求者に応答しなければならない期間の
    終了後、少なくとも 40 日。
   (ii) 同意の場合には、同意が与えられてから少なくとも 40 日。叉は
  (b) それ以外の場合は、理事会が第 (7) 項に基づいて請求者に応答しなければならない
    期間の終了後 40 日以内に所有者集会を招集して開催する。

(請求の撤回 [Withdrawal of requisition])
 (12) 請求者が規則に従って請求を撤回した場合、理事会は条項 (11) (a) 叉は (b) で
    求められることを何も行ってはならない。ただし、次の年次総会の前に条項 (11) (a)
    叉は (b) で求められていた事項である場合には、規定に従って開催することができる。

(改訂された請求 [Revised requisition])
(13) 理事会が第 (7) (b) 項に記載されているとおりに応答した場合、請求者は 10 日以内、
    叉は規定されている場合はその他の期間内に、(6)項に従って、請求内容の修正、
    送付叉は寄託することができる。

(手順 [Procedure])
(14)  (6) から (12) は、それらの条項に記載されている請求であるかのように、改訂された
    請求に適用される。

(放棄 [Abandonment])
 (15) 理事会が当初の請求叉は修正された請求に対し第 (7) (b) 項に記載の対応をした場合、
    請求した者は当初の請求叉は修正された請求を放棄したものとみなされ、その後は
    強制力も効果もなくなるものとする。但し次に掲げる場合を除く。
  (a) 第 (13) 項及び (14) 項に従って修正された請求文書を提出叉は寄託(deliver or deposit)する。叉は
  (b) 20 日以内、叉は規定されている場合にはその期間以内に、
   (i) コンドミニアム裁判所に、係争事項として当初の請求叉は修正された請求の解決を申請する。叉は、
   (ii) コンドミニアム裁判所が設立されていない場合、叉は (i) に記載されている申請がその条項に基づいて
     行われない場合は、元の請求叉は修正された請求の解決を高等裁判所に申請する。

(所有者と抵当権者の記録 [Record of owners and mortgagees])
46.1(1) 管理組合は、第 (3) 項で請求される記録を保管するものとする。

(所有者名と住戸の通知 [Notice of owner’s name and unit])
 (2) 管理組合の所有者になったら可能な限り合理的、速やかに、いかなる場合でも
    (As soon as reasonably possible upon becoming an owner in a corporation and, in any event,)、
    管理組合の所有者になってから 30 日以内に、規則に従って、所有者は所有者の
    住戸と名前を明記して書面で管理組合に通知するものとする。

(所有者と抵当権者の記録 [Record of owners and mortgagees])
 (3) 管理組合は、以下の記録を保管しなければならない。
  (a) 所有者がいつでも管理組合に書面で通知する場合は、所有者の名前とその住戸
    の識別情報を通知するものとする。
    その際、所有者の名前を明記し、規定に従って所有者の住戸を特定すること。
  (b) 次の場合、所有者の連絡用の住所
    (i) (a) 項に記載の通知を行った所有者は、送達先住所の変更を含め、所有者の
      氏名および送達先住所をいつでも書面で管理組合に通知する。
    (ii) 所有者の連絡用住所はオンタリオ州にある。
  (c) 次の場合には、抵当権者の名前、住戸の ID、および連絡用の抵当権者の住所。
    (i) 抵当権者はいつでも、抵当権者の名前を明記し、規定に従って抵当権の対象と
      なる住戸を特定して、書面で管理組合に通知する。
    (ii) 抵当権の条件に基づき、抵当権者は区分所有者に代わって所有者集会で投票
      する権利、叉は区分所有者に代わって書面で同意する権利を有する。
    (iii) 抵当権者は、第 (ii) 項に記載されている権利および抵当権者の送達先住所
        (送達先住所の変更を含む) を書面で管理組合に通知する。
    (iv) 抵当権者の送達住所がオンタリオ州にある。
  (d) (a) 項に記載の所有者が第 47 条 (4) (c) に基づく電子通信の方法に同意し、
     その同意を書面で管理組合に通知する場合、所有者の名前およびその方法の
     声明。及び
  (e) 第 (c) 項に記載の抵当権者が第 47 条 (5) (c) に基づく電子通信の方法に同意し、
    その合意を書面で管理組合に伝達する場合、抵当権者の氏名およびその方法の
    声明。

(記録を更新する義務 [Duty to update record])
 (4) 第 (2) 項叉は (3) 項に記載の通知叉は通信を受け取った管理組合は、受信後
    合理的に可能な限り速やかに、叉は細則が規定するその他の期間内に、その
    通知叉は通信を反映するように管理組合が提供する記録を更新するものとする。

(記録の使用 [Use of record])
 (5) 管理組合は、記録を本法の目的にのみ使用し、それ以外の目的には使用してはならない。

(所有者への通知 [Giving notice to owners])
47(1) この法律に基づいて所有者に行う必要がある通知は、次のとおりとする。
  (a) 書面によるものであること。
  (b) 通知が所有者集会の通知である場合は、集会の日の少なくとも 15 日前に通知される。
  (c) 通知が第 45.1 条 (1) に記載されている事前通知である場合、同項に記載されている
    その後の所有者集会の通知の少なくとも 20日前に行われる。
  (d) 第 (4) 項に従って所有者に与えられる。と
  (e) 通知が所有者集会の通知叉は第 45.1 条 (1) に記載の事前通知である場合、
    第 (5) 条に従って、第 (2) 条および (3) 条に記載の抵当権者に与えられる。

(記録日 [Record date])
 (2) 所有者集会の通知の場合、集会の日の 20 日前に、第 46.1 条で義務付けられている
    管理組合の記録に名前が記載されていた、叉は同条で記載するよう請求されていた
    所有者および抵当権者の名前。その記録は、第(1)項に基づいて通知を行う必要がある
    所有者及び抵当権者であるとみなされるものとする。

(同、その他注意事項 [Same, other notice])
 (3) 第 45.1 条 (1) に記載されている事前通知、叉は所有者、所有者、所有者叉は抵当権者
    の名前が集まる集会の通知ではない所有者へのその他の通知の場合、通知が行われる
    日の 5 日前に、第 46.1 条により義務付けられている管理組合の記録に記載されている、
    叉は同条によりその記録に記載が義務付けられている者は、第 (1) 項に基づいて通知
    を行う必要がある所有者および抵当権者とみなされるものとする。

(区分所有者への通知 [Service on owner])
 (4) 所有者に与える必要がある通知は、次のとおりとする。
  (a) 所有者に個人的に配達される。
  (b) 第 46.1 条で義務付けられている管理組合の記録に記載されている、叉は同条で
    その記録に記載することが義務付けられている送達用住所の所有者宛ての前払い郵便で
    送信される。
  (c) 次の場合、ファクシミリ送信、電子メール、叉はその他の電子通信方法によって送信される。
   (i) 所有者は、第 (6) 項に従って、通知を行う当事者がその方法で通知を行うことができることに
    同意する。
   (ii) 当該通知方法の記述が、第 46.1 条で義務付けられている管理組合の記録に記載されて
    いるか、叉は同条でその記録に記載することが義務付けられているもの。叉は
  (d) 以下の場合を除き、所有者の住戸叉は住戸のメールボックスに配達される。
   (i) 通知を行った当事者が、次の時点までに所有者からこの方法で通知を行わないという
    書面による請求を受け取った場合、
    (A)  所有者集会の通知の場合、集会の日の少なくとも 20 日前、叉は
    (B)  第 45.1 条 (1) に記載されている事前通知、叉は所有者集会の通知ではないその他の
    所有者への通知の場合、通知が行われる日の少なくとも 5 日前、及び
   (ii) 所有者が、所有者の住戸のアドレス叉は住戸のメールボックスのアドレスではない、
    条項 (b) に記載されている通知用のアドレスを指定した場合。

(抵当権者に対する通知 [Service on mortgagee])
 (5) 第 (1) (e) 項が抵当権者に与えることを請求する通知は、次のとおりとする。
  (a) 抵当権者に個人的に引き渡される。
  (b) 第 46.1 条で義務付けられている管理組合の記録に記載されている、叉は同条でその記録
    に記載することが義務付けられている送達先住所に抵当権者宛ての前払い郵便で送付される。叉は
  (c) 次の場合、ファクシミリ送信、電子メール、叉はその他の電子通信方法によって送信される。
   (i) 抵当権者は、第 (6) 項に従って、通知を行う当事者がその方法で通知を行うことができることに
    同意し、及び
   (ii) 当該通知方法の記述が、第 46.1 条で義務付けられている管理組合の記録に記載されているか、
    同条でその記録に記載することが義務付けられているもの。

(電子通信への同意 [Agreement to electronic delivery])
 (6) (4) (c) 叉は (5) (c) 項に記載の契約は、次のとおりとする。
  (a) 書面および所定の方法による。叉は
  (b) 規定に準拠している場合は、書面以外の形式で。

(招集通知の内容 [Content of notice of meeting])
 (7) 所有者集会の通知は、次のとおりとする。 
  (a) 集会の場所、日付、時間、および集会で発表されるビジネスの性質を指定する。と
  (b) 以下を伴う、
   (i) 集会で議論される宣言書、細則、規則、協定に対するすべての変更案の写し、
   (ii) 所有者が第 46 条に基づいて請求を行った場合は、請求の写し、および
   (iii) この法律が要求する資料に加えて、規定され、規定の方法で提示されるその他のすべての
    資料 (存在する場合)。

(集会の議案 [Matters at meeting])
 (8) 所有者集会では、その事項が集会の通知で明確に開示されていない限り、通常の手順以外
    の事項について投票を行うことはできない。

(通知の放棄 [Waiver of notice])
 (9) 集会に出席する、叉は集会で代理人を務める所有者叉は抵当権者は、集会の不履行に
    明示的に反対しない限り、必要な通知の不履行に異議を唱える権利を放棄したものと
    みなされる。

(抵当権者の投票権 [Mortgagee’s right to vote])
48(1) 第 46.1 条 (3) (c) に記載されている住戸の抵当権者は、区分所有者に代わって
    所有者集会で投票する権利、叉は区分所有権がある場合にはそれを行使する権利
    を有する。区分所有者は、集会の少なくとも 4 日前に、次の場合に書面で同意する必
    要がある。
  (a) 抵当権者の名前が第 46.1 条で義務付けられている記録に記載されているか、
    叉はその記録に記載することが同条で義務付けられている、及び
  (b) 抵当権者が管理組合および抵当権者の所有者に権利を行使する意思を通知する。

(複数の抵当権者 [More than one mortgagee])
 (2) 住戸が複数の抵当権の対象となっており、抵当権者が所有者に代わって所有者集会
    で投票する権利、叉は所有者に代わって書面で同意する権利を有する場合、優先権
    を有する抵当権者が権利を行使することができ、その場合、他の抵当権者は権利を行使
    することはできない。

(同 [Same])
 (3) 優先権を有する抵当権者が権利を行使しないときは、次に優先権を有する抵当権者が
    その権利を行使することができ、この場合には他の抵当権者は権利を行使することができない。

(所有者による投票叉は同意 [Voting or consent by owner])
 (4) 権利を有する抵当権者のいずれも権利を行使しない場合、所有者は次の権利を有する。
  (a) 第 51 条 (1) の規定に従って所有者集会で投票する。叉は
  (b) 所有者が本法に基づいて同意する権利がある場合は、書面による同意。

(所有者の議決権の喪失 [Loss of owner’s right to vote])
49(1) 所有者の住戸に関して支払うべき拠出金(any contributions payable in respect of the
     owner's unit)が集会の時点で30 日以上滞納(have been in arrears for 30 days or more)
     している場合、所有者は集会で投票する権利を有しない。
注:布告によって指定される日には、49 (1) が廃止され、次の条項に置き換えられる:
(所有者の議決権の喪失 [Loss of owner’s right to vote])
 (1) 所有者の住戸が負担すべき共益費に対する拠出金(any contributions to the common
    expenses payable for the owner's unit)が集会の時点で 30 日以上滞納している場合、
    所有者は集会で投票する権利を有しない。

(延滞金の支払い [Payment of arrears])
 (2) 第 (1) 項に基づく集会の投票権を持たない所有者は、管理組合が集会開催前に所有者の
    住戸に関する延滞金の支払いを受領した場合、投票することができる。
注:布告によって指定される日に、49 (2) が廃止され、次の条項が置き換えられる:
(延滞金の支払い [Payment of arrears])
 (2) 第 (1) 項に該当する所有者は投票権を有しないが、管理組合が集会開催前に所有者の
    住戸に関する延滞金の支払いを受領した場合、投票することができる。

(駐車場叉は倉庫用途の区画の所有者 [Parking or storage unit])
 (3) 管理組合内のすべての区画 が 駐車場叉は倉庫、叉はサービス設備、叉は機械設備の
    ためのスペースを提供する目的で使用されている建物でない限り、共同住宅内でそれら
    に該当する区画の所有者は住戸に関しての議決権は有しない。

(定足数 [Quorum])
50(1) 第 42 条 (6)、第 43 条、第 45 条 (2) に記載されている所有者集会、叉は
    規定されているその他の集会以外の所有者集会の定足数は、管理組合の
    住戸の 25 パーセントを所有している所有者とする。

(同、年次総会他 [Same, annual general meeting, etc])
 (1.1)  第 43 条叉は第 45 条 (2) に記載されている区分所有者集会、叉は規定されて
    いるその他の集会における議決の定足数は、次のとおりとする。
  (a) 集会の開催が初めての場合、管理組合の住戸の 25 パーセントを所有する所有者。
  (b) 最初の集会開催時に定足数が満たされず、2 回目の集会開催の場合は、
    管理組合の住戸の 25 パーセントを所有する所有者。叉は
  (c) 2 回目の集会開催の際に定足数に満たず、3 回目以降の集会開催の場合は、
    第 (1.2) 項に従い、管理組合の住戸の 15 パーセントを所有する所有者。

(管理規約で定足数を法定数より上げる [Higher quorum])
 (1.2) 所有者集会での議決の定足数は第42条(6)に従って所有者の25 パーセントとして
    規定しているが、この規定の発効後に第 56 条 (9) に従って登記された管理規約で、
    (2)項に記載されている所有者集会以外の所有者集会での議決の定足数を法定数
    の25 パーセントを超えた定足数を管理規約で規定することができる。

(投票の制限 [Restriction on voting])
 (1.3) 第 47 条 (8) にかかわらず、(1.1) (b)叉は (c) に基づく所有者集会は、
    通常の手順以外の事項に関して、その事項が最初の通知で条項(1.1)(a)に
    基づく集会の開催であることが明確に開示されていない限り、投票は行われ
    ないものとする。

(定足数の決定 [Determination of quorum])
 (2) 定足数に数えられるためには、区分所有者は集会で投票する権利を持って
    いなければならず、集会に出席するか、代理人が出席する必要がある。

(所有者が 1 人だけの場合 [Where only one owner])
 (3) 管理組合に所有者が 1 名のみの場合、所有者が直接叉は代理で出席する
    ことにより集会が成立する。

(投票 [Voting])
51(1) 区分所有者が区分所有者集会で投票するには、区分所有者の名前が第 46.1 条で
    義務付けられている管理組合の名簿に記載されるか、同条によりその名簿に記載するよう要求し、
    区分所有者は次の時点で所有者集会で投票する権利を有していなければならない。

(1住戸1票 [One vote per unit])
 (2) 区分所有者によるすべての投票の議決権は、1 住戸につき 1 票とする。

(共同所有者 [Joint owners])
 (3)  区分所有者集会の議決は区分所有者の議決権の過半数で決することができるが、1 住戸に共同
    所有者が 2 名以上存在し、それらの間で議決権行使方法について意見が分かれている場合には、
    その投票は数えないものとする。

(理事の投票 [Voting for directors])
 (4) 本条の規定に従い、理事会のメンバーを選出叉は解任する投票においては、
    投票権のあるすべての所有者が理事会の各メンバーに投票することができる。

(用語の定義 [Definition])
 (5) 第 (6)、(7)、および (8) 項では、
    「所有者占有住戸("owner- occupied unit")」とは、所有者が居住目的(used for residentioal use)で
    自ら使用しており、所有者がその住戸を賃貸していない(owner has not leased)、非賃貸住戸のことで、
    理事を選出叉は解任する集会でその住戸に関して投票する権利のある区分所有者の住戸を意味する。
    非賃貸住戸としての認定は第 83 条 (3) に基づいて管理組合が保管義務を有する区分所有者名簿で
    集会の通知の 60 日前までの期間によって認定される。
  【訳注】  本条第(5)及び(6)項で、所有者占有住戸("owner- occupied unit")」は、
         非賃貸投票住戸("non Lease voting unit")という用語に変更された。

注:布告によって指定される日に、 51 (5) が廃止され、次の条項に置き換えられる:

(役員選挙の請求 [Request for election to reserved position])
 (5) 理事会が第 45.1 条 (1) (a.1) が適用される事前通知を行ってから 15 日以内に、非賃貸投票住戸の
    所有者は理事会に次の内容を提出することができる。
  (a) 第 45.1 条 (1) (a.1) (iii) に記載されている記述。及び
  (b) 規則が存在する場合にはそれを遵守し、第 45.1 条 (1) (a.1) が適用される所有者集会において、非賃貸
    投票住戸の所有者への投票のために確保されている理事会の役職に人が選出されることを求める請求。

(リザーブド ポジション [Reserved position])  (【訳注】c2 参照)
 (6) 理事会が第 43 条に基づいて引継ぎ集会(a turn-over meeting )を招集する必要
    がある時点以降、管理組合の住戸の少なくとも 15 パーセントが所有者占有住戸
    (owner-occupied units)である場合、所有者占有住戸以外の所有者は、理事会の
    ひとつの役職に人を選出したり、そこから人を解任したりすることができない。

注:布告によって指定される日に、51 (6) が廃止され、次の条項が置き換えられる。

(リザーブド ポジション [Reserved position])  (【訳注】c2 参照)
 (6) 非賃貸投票住戸(non-leased voting units)の所有者以外の者は、第 45.1 条 (1) (a.1) が
    適用される下記の所有者集会において、理事会のひとつの役職に人を選出したり、その役職
    から人を解任したりすることはできない。
  (a) 理事会は、第 (5) 項で指定された期間内に、第 (5) (b) 項の規定を満たす集会開催請求を
    受け取っていること。及び
  (b) 第 43 条に基づいて理事会が引継ぎ集会(a turn-over meeting )の開催請求を受けて
    第 (5) 項に基づく 少なくとも15 日間の期間の最終日の時点以降に
   (i)  管理組合内に少なくとも 1 つの非賃貸投票住戸があること、及び
   (ii) 管理組合内では非賃貸投票住戸は少数者であること。

(その他の役職 [Other positions])
 (7) 第 (6) 項の規定は、当該条項に記載されている役職に就いているメンバー以外の
    理事会のメンバーを選出叉は解任する投票を行う所有者占有住戸(an owner-occupied unit )
    の所有者の権利に影響を与えるものではない。

注: 布告により指定される日に、 51 (7) は、「所有者占有住戸(“an owner-occupied unit” )」
    を削除し、「非賃貸投票住戸(“a non-leased voting unit”)」に置き換えることによって修正される。

(解任 [Removal])
 (8) 第 (6) 項に基づいて選出された理事は、理事の任期が満了する前に、全所有者の 50 パーセント
    を超える所有者が出席する目的で正式に招集された所有者の集会で、管理組合内の所有者
    占有住戸が解任に賛成票を投じた投票によって解任することができる。
 注: 布告により指定される日に、 51 (8) は、「所有者占有住戸」を削除し、
    「非賃貸投票住戸」に置き換えることによって修正される。

(同意 [Consents])
51.1 (1) 所有者によるすべての同意は、1住戸 1同意(one concent per unit)に基づくものとする。

(共同所有者 [Joint owners])
 (2) 所有者による同意の決定(exercise)は、区分所有住戸の同意権(right of concent)の過半数
    で決するが、1 住戸に共同所有者が 2 名以上存在し、それらの間で同意権行使方法について
    意見が分かれている場合には、その投票は数えないものとする。

(投票方法 [Method of voting])
52(1) 投票は次の方法で行うことができる。
  (a) 個人叉は代理人による挙手(a show of hands, personally or by ploxy; or)、叉は
  (b) 下記による記録された投票、(a recorded vote that is,)
   (i) 個人叉は代理人が賛否の意思を投票用紙に記入して投票する、
   (ii) 代理人委任状に賛否の意思が記載されている、叉は
   (iii) 管理規約で許可されている場合、電話叉は電子的通信手段によって投票できる。

(用語の定義 [Definition])
 (1,1) 上記(1)(b)(iii)項において「電話叉は電子的通信手段(telephonic or electronic means)」とは、
   電話、又はファックス、電子メール(e-mail)、自動タッチトーン電話システム(automated touch-tone
   telephone system)、コンピュータ叉はコンピュータ ネットワークを含む、情報叉はデータを送信する
   ために電話叉はその他の電子的叉はその他の技術的手段を使用するあらゆる手段を意味する。

(代理人 [Proxy])
 (1.2) 代理人による投票は、代理人を任命する文書に従うものとする。

(記録投票の請求 [Request for recorded vote])
  (2) 所有者集会において、投票権のある者は、投票が予定されている議案について、投票前
    叉は投票後速やかに記録投票を行うよう請求することができる。

(代理人 [Proxy])
 (3) 代理人は所有者である必要はない。

(代理人の選任 [Appointment of proxy])
 (4) 代理人を任命する文書は、任命者叉は任命者の弁護士の手による書面で作成され、
    1 つ叉は複数の特定の所有者集会用であり、規則に準拠し、所定の形式でなければ
    ならない。

(5)-(7)廃止(REPEALED)

(多数決 [Majority voting])
53 本法に別段の定めがない限り、区分所有者集会で区分所有者の審議のために
    提案されたすべての議案は、第 52 条 (1) に従って集会で区分所有者が投じた投票の
    過半数によって決定されるものとする。

(所有者・抵当権者に対する役務の提供 [Service on owner or mortgagee])
54 (1) 本法に別段の定めがない限り、本条 第(2) 項に従い、 本法に基づいて区分所有者叉は
   抵当権者に提供する必要がある役務は、第 47条 (4) 叉は (5) に従って、区分所有者叉は
   抵当権者に対する「告知("notice")」が履行された場合は、その提供が十分に行われたも
   のとする。

(例外 [Exception])
 (2) 下記の第55条(3)項に掲げる管理組合の記録に関する実施叉は写しの入手に関しては、
    第(1)項の例外事項とする。

(第47条(6)項の適用 [Application of s.47,(6)])
 (3) 本条第(1)項の目的のために必要があれば第47条(6)項を修正(modifications)して適用
    するものとする。

(記録 [Record])
55 (1) 管理組合は、以下の記録を含む適切な記録を保管しなければならない。
  1. 管理組合の財務記録。
  2. 区分所有者集会の議事録および理事会の議事録を記載した議事録。
  3. 宣言書、管理規約及び使用細則の写し。
  3.1 第 II.1 編(PART II.1) に基づいて登記官に提出された申告書および通知。
  4. 第 43 条 (4) および (5) に記載されているすべてのリスト、項目、記録、
    及びその他の文書。
  5. 管理組合が調査診断を実施する者から受け取る第 44 条 (8) に記載
    の報告書。
  6. 第 46.1 条 (3) および第 83 条 (3) に基づいて請求される記録。
  7. 第 94 条 (8) に基づくすべての積立金調査および積立金増加計画の
    記録。
  8. 管理組合によって、叉は管理組合を代表して締結されたすべての
    契約の写し。
  9. 第 130 条 (5) に従って管理組合が検査官から受け取る報告書。
  10. 所有者集会に提出される代理人を任命するすべての文書叉は
    所有者集会の投票用紙。
  11. 規定されているその他のすべての記録 (存在する場合)。
  12. 管理組合の管理規約に規定されている追加記録。

(保存期間 [Period of retention])
 (2) オンタリオ州の税務当局、カナダ政府、叉は管理組合が適用されるその他
    の管轄区域の要件を満たすことに加えて、管理組合は第 (1) 項に記載の記録
    を以下の期間保存するものとする。
  1. 第 (1) 項第 1 項に記載されている管理組合のすべての財務記録については、
    当該財務記録に関連する最終会計期間の終了から少なくとも 6 年間、叉は
    規定されているそれより長い期間。
  2. 第 (1) 項の第 2 項から第 11 項に記載されている記録については、規定期間。
  3. 第 (1) 項の第 12 項に記載されている記録については、細則で指定期間。
  4. その他すべての記録については、所定の期間。

(保存方法 [Method of retention])
 (2.1) 記録は、規定の要件がある場合には、それに従って電子形式叉は紙の形式
    で保存できる。

(管理業者叉は管理者への記録の提供 [Providing records to provider or manager)
 (2.2) 管理組合がコンドミニアム管理業者(provider)又はコンドミニアム管理者(manager)
    とコンドミニアム管理サービスを受ける契約を締結した場合、当該管理組合は、
    コンドミニアム管理業者又はコンドミニアム管理者からの合理的要求に応じて、
    所定の時間に、所定の方法で、所定の要件に従って管理組合の記録を提供
    しなければならない。

(記録の調査 [Examination of records])
 (3) 管理組合は、(4)項で説明されている記録を除き、住戸の所有者、購入者、抵当
    権者、叉は書面で正式に権限を与えられたいずれかの代理人に対し、規則に
    従って管理組合の記録を閲覧叉は写しを取得することを許可するものとする。

(規則の権限 [Regulation power])
 (3.1)  (3)項の一般性を制限することなく、その条項に記載されている規則は、
   (a) 同サブセクションに基づいて記録を調査叉は写しを取得する権利を有する者が、
    そのために従わなければならない手順を指定する。
   (b) 記録の請求に応じるために管理組合が従わなければならない手順を指定する。
   (c) 同項に基づいて記録の調査叉は写しを取得するよう管理組合に請求する者が
    支払うために管理組合が請求できる料金を指定する。ここでの料金は、請求された
    記録の調査叉は写しに関連する費用である。及び
   (d) 記録の請求叉はその請求に対する応答のための様式を規定する。

(例外 [Exception])
 (4) 第 (3) 項に基づく記録を検査叉は写しを取得する権利は、以下には適用されない。
  (a) 従業員と管理組合との間の雇用契約を除く、管理組合の従業員に関する記録。
  (b) 規則で定められた実際の訴訟叉は計画中の訴訟、叉は管理組合が関与
    する保険調査に関する記録。
  (c) 第 (5) 項に従い、特定の住戸叉は所有者に関する記録。叉は
  (d) 所定の記録。

(同 [Same])
 (5) 第 (4) (c) 項は、以下のことを妨げるものではない。
  (a) 住戸の所有者、購入者もしくは抵当権者、叉は記録が所有者の住戸に関する
    ものである場合には、第(3)項に基づいて記録の写しを調査叉は取得することを
    書面で正式に許可されたそれらのいずれかの代理人。場合によっては、購入中
    叉は住宅ローンの対象となる住戸。
  (b) 記録が所有者に関するものである場合、第 (3) 項に基づいて記録の写しを調査
    叉は取得することを書面で正式に許可された住戸の所有者叉は所有者の
    代理人。叉は
  (c) 住戸の所有者、購入者もしくは抵当権者、あるいはそのいずれかの代理人、
    第 46.1 条で管理組合に保管を義務付けている記録の調査叉は写しの取得を
    書面で正式に許可された者。

(権利放棄 [Waiver])
 (6) 第 (3) 項および (4) 項にかかわらず、管理組合は第 (4) (b) 項に記載されている
    記録を開示することができるが、次の事項を開示してはならない。
  (a) 第 (4) (a) 項に記載されている記録。
  (b) 第 (5) 項に従い、第 (4) (c) 項に記載されている記録。叉は
  (c) 規則に従い、第 (4) (d) 項に記載されている記録。

(認められる証拠 [Admissible evidence])
 (7) 管理組合が記録の真の写しであることをその印章のもとに証明した写しは証拠と
    して認められ、反証がない限り、そこに記載されている事実の証拠となる。

(規則違反に対する罰則 [Penalty for non-compliance])
 (8) 合理的な理由がない限り、住戸の所有者、購入者、抵当権者、叉は書面で
    正式に権限を与えられたいずれかの代理人に本条に基づく記録の調査叉は
    写しの取得を許可しない管理組合は、所有者、購入者、叉は抵当権者から
    書面による支払い請求を受け取った場合、その者に対する規定に従い決定
    された金額を支払うものとする。

(合計の回収 [Recovery of sum])
 (9) 所有者、購入者、叉は抵当権者は、少額訴訟裁判所(Small Claims Court)
    での訴訟により管理組合から金額を回収することができる。

(記録提出命令 [Order for production of records])
 (10) 管理組合が正当な理由なく、住戸の所有者、購入者、抵当権者、叉は
    書面で正式に権限を与えられたいずれかの代理人に対し、本条に基づく記録
    の調査叉は写しの取得を許可しない場合、少額訴訟裁判所は、管理組合に
    対し、調査のために記録を提出するよう命令することができる。

(非適用 [Non-application])
 (11) (8)項 から (10)項 は、第 1.36 条に基づく解決を第 I.2 編に基づいて設立された
    コンドミニアム裁判所に申請できる係争事項には適用されない。

訳注

c1  第3節 宣言者による管理業務の引継ぎ (TRANSFER OF CONTROL BY DECLARANT)
 個人叉は法人が動産叉は不動産を購入すると、当然に民法第二編「物権」の占有権(民法第20条)が
 ついてきます。この占有権というのは、人が物を事実上支配しているという状態の結果をいいます。

 分譲主がコンドミニアムを一般に販売した後、その住戸を購入した所有者が共同で管理組合を
 結成した後、その管理組合が住戸を構成する建物を共用部として事実上支配するまでの間の
 つなぎの管理業務執行の手続きを明確にしたのがこの第3節の規定ですが、民法の占有権、或いは
 商法第20条の支配人(経営者から業務執行の権限を与えられ登記した者)とも条件が異なります。
 日本の住宅法制(民法、区分所有法他)では、この期間の管理は明確化されていません。

c2  第51条(6) 「リザーブド ポジション (Reserved position) 」
 直訳すると、指定席、予約席という意味で、例えば、日本の自公政権下で、国交省の大臣ポストは
 公明党の指定席というときの「指定席」は、英語では、Reserved position といいます。
 乗り物や劇場の指定席、レストランの予約席は、Reserved seat です。議員の議席の意味もある。

 本規則の第45.1条(1)(a1)(iv) に、「非賃貸投票住戸の所有者が投票するために確保されている理事会
 の役員」という規定があります。管理規約で管理組合の理事枠の中に、「所有者が自ら居住している
 非賃貸住戸の区分所有者」の理事を一定比率で置く事を規定している組合のための規定です。

 訳語を直訳のまま「指定席」若しくは「予約席」にすると、(既得権を守るための)という日本の政治的な
 先入観で解釈されるおそれから、悩んだ末に、あえて、そのまま、カタカナ語表記にしました。
 権利と義務を明確化してその運用方法を法制化する社会と、権力で恣意的に運用する社会の違い。


【注】 本訳原典は、2024年5月1日現在のコンドミニアム法(電子公告版)です。