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3.マンション管理適正化法の限界
    〜今、マンション改修業界で何が起きているのか〜

管理会社の適正化法違反は国交省地方整備局に申告しよう!

地方整備局のマンション管理業に関する窓口は、こちら です。

(お断り)
1.地方整備局等の所掌は、管理業者の登録及び監督などに限られているため、 直接マンショントラブルの相談に関与することはありません。

2.マンション管理適正化法で規制している内容はとても限定的です。 この頁では、何が規制されていて、何が規制されていないのかを解説しています。 マンション管理適正化法で違反とされている内容をご理解の上、正しく申告されますようお願い致します。 下記に今までの地方整備局による摘発事例が掲載されています。参考にしてください。
      「8.1.5 処分を受けた業者一覧 」

3.明らかに管理会社の適正化法違反と思われる事案を地方整備局に申告したのに、 6ケ月以上何も報告がなかったら、総務省行政評価局に相談して見ましょう。 そのために、地方整備局に申告するときは、申告した内容と提出日付、 提出した地方整備局担当課を記録しておきましょう。

(1) 利益相反行為

1.利益相反行為とは

管理会社と管理組合の利益が相反する行為、即ち、法律行為自体や外形からみて、管理会社の利益になるが、 管理組合にとっては不利益になる行為のことを法律用語で利益相反行為(りえきそうはんこうい)といいます。

実際のところ、人件費商売の管理業よりも、修繕工事のマージンのほうがはるかに利益は大きいから、 管理会社は自社を元請とする工事受注を誘導し、口先ではどういっても受託責任よりも自社の利益を優先する。

「総会での承認を経た契約であり、管理組合の自主性と自己責任に基づいた契約である」と言い逃れても、 それが現在における意思状態に反して告知され、人を錯誤におとしいれ、欺き、 財物を交付させるよう相手に決意をさせた場合は、詐欺罪(刑法246条・10年以下の懲役)が成立する。

また、他人のためにその事務を処理する者が、自己若しくは第三者の利益を図り又は本人に損害を加える目的で、 その任務に背く行為をし、本人に財産上の損害を加えたときは、背任罪(刑法247条・5年以下の懲役又は50万円以下の罰金) が成立する。

但し、談合を含めたこれらの犯罪は秘密裡に行われるのが普通であって、 一見極めて明白に犯罪の構成要件を事実認定できるだけの証拠でもない限り、単なる伝聞や憶測だけでは端緒調査もできない。 刑法犯として立件するのは容易ではない犯罪類型に入ります。

司法権と行政権の関係でいえば、管理会社の利益相反行為は、本来、管理業法といわれる「マンション管理適正化法」や、 「独禁法」などの行政法で規制すべき事項に属する。後述する欧米の管理業者規制法には、 管理業者が守るべき倫理規定と利益相反禁止規定が入っている。

しかし、日本のマンション管理適正化法には管理業者の倫理規定も利益相反禁止規定もない。

平成28年度に標準管理規約を改訂した際の37条の2(管理組合役員の利益相反取引の防止)の追加規定に併せて、「マンションの管理の適正化に関する指針」において「6 発注等の適正化」の項目で 「管理業務の委託や工事の発注等については、利益相反等に注意して、適正に行われる必要がある」として、 管理組合に対し、注意を喚起する訓示的規定を盛り込んでいますが、 これは「管理組合役員の利益相反取引の防止」の訓示規定であって、 管理業者が行う利益相反行為の禁止規定ではありません。 言うべき相手が違う。

2.国交省の審議会における利益相反行為に関する議論

国交省が第三者管理者方式のルールづくりを目指して開催した 「マンションの新たな管理ルールに関する検討会」の第1回(平成24年1月10日)〜第11回(平成27年3月27日) の延べ3年2ケ月にわたって行われた11回に及ぶ検討会でも、「利益相反取引の防止」についての議論が毎回熱心に繰り返されました。

(1) 「利益相反行為は、依頼をしている人の利益に反したことをしてはいけないよということに 根本があるわけですから、所有者の方が構わないよということで総会承認があれば、それはそれで全く問題ないのではないか。」

(2) 「総会で了解しておいても、やはり個々具体的な行動でもってまずいことをしてはいけないわけですから、 これを監督しなければいけない。」 (以上いずれも平成24年1月10日 第1回)

・・・(第2回〜第9回での利益相反行為に関する議論は省略。 毎回同じような議論が続く)

(3) 「管理組合からの発注・選定などに関しまして、利益相反のない、区分所有者からも信頼される発注等のルール、 発注・選定のガイドラインを整備することが適切ではないか」(平成27年2月26日 第10回)

(4) 役員が利益相反取引を行う場合、又は理事会決議に特別な利害関係を有する場合の措置、発注の適正化等については、 現行規約に特段の規定はございませんが、問題認識として、こういったものの適正化を行うべきではないか」 (以下いずれも平成27年3月27日 第11回)

(5) 「利益相反取引の定義やケースということについて、具体的な解説を記載するということと、 標準管理規約の37条に、利益相反取引の防止についての規定を設けて、利益相反取引となる事実の開示と理事会からの承認、 利害関係のある議決への当該役員等の不参加、監事等による管理組合の代表代行の規定を盛り込む。」

(6) 標準管理規約に、役員の欠格要件、利益相反取引の防止、それから外部管理者等に対する派遣元団体等による 報告徴収や外部機関による監査、財産毀損の防止の誠実義務等を新たに規定する。」

これらの議論の結果、標準管理規約37条の2(管理組合役員の利益相反取引の防止)の規定が追加されました。 一方、管理業者が行う利益相反行為については管理規約の所掌範囲外であり、 標準管理規改訂と同時に管理指針に追加された「6 発注等の適正化」の項目も管理組合役員の利益相反取引の防止の訓示規定であって、 管理業者が行う利益相反行為の禁止規定ではありません。

3.審議会のしくみ

この審議会というのは官僚主導を支える重要な仕組みのひとつで、いくら官僚に国を動かす能力があるといっても、 独自に進めてしまうと、「何の権利があって、そんなことを決めているんだ。役人が勝手に動くなよ」ということになります。 そうならないように、「有識者の意見をきちんと聞きました」という形をとります。
実際には審議会の結論は決まっていて、その結論に導いてくれる審議会メンバーを役所が独自の基準で選びます。 審議会議事録も官僚が作るので、議論がモメても、微妙に表現を変えて一行で丸めてしまったりします。

議論の結果を尊重しなければいけない諮問委員会と違って、審議会の結論をどう扱うかは役所の裁量に任されますから、 都合の悪い意見は無視していいのです。

審議会を経て、「では、こういう方向で進めましょう」と決まったところで、官僚が答申のまとめ案を書き、 大臣に手渡す前に、記者クラブでメディアに事前に答申の内容を(誤解や批判が出ないように)レクチャーします。 記者たちは、事前に原稿を書いておき、大臣発表を待って記事を発表しています。

(この話は元NHK記者の池上彰さんの「池上彰の政治の学校」(2012年9月出版・朝日選書No364)に書かれています。)

国交省はなぜ、管理業者の利益相反行為を禁止しないのでしょうか。 それは、この審議会の開催に至った以下の経緯を知れば、その理由がわかります。 国交省が利益相反行為を禁止する時は、区分所有者の権利に関わるもっと重大な政策変更を行うときで、 それまでは管理業者の利益相反行為には手をつけない。

利益相反は管理組合の自律的な運営を前提にしているから問題になるのであって、 住民は金だけ出して、あとの意思決定を含めて全部、管理業者に任せてくれるなら利益相反にはならない。 そういう仕組みが出来た後なら、利益相反を禁止しても良い。それまでは手をつけない。

4.不動産取引と信託法制に関する研究会

 金融庁が信託業法を大正11年制定以来82年ぶりに全面改正し、平成19年9月30日に施行した中で、 新しい信託類型として自己信託を創設した動きをみて、 かねてから欧米並みのプロパティマネジメント(PM)事業を実施したかった国交省総合政策局不動産業課と 不動産業界((財)不動産適正取引推進機構、(社)高層住宅管理業協会、(社)不動産証券化協会等)は、 平成17年5月〜平成18年3月31日の計10回にわたって研究会(※1)を開催しました。

 一番のネックが不動産業界における自己取引双方代理の問題と管理業界における同種の分別管理違反問題であり、 これらの信頼性確保の制度的基盤を確立できないうちは、宝の山(年間6兆円にも上る修繕積立金のPM運用) に踏み込めない。
(全国平均月額修繕積立金10,898円×500万戸×12ケ月=6.5兆円)

結局、利益相反取引・自己取引双方代理の問題が解決できず、当面の信託化は断念するが、 信託化の前段階としての管理者管理方式は、第三者管理方式と名前を変えて、国交省審議会に引き継がれていきます。

(※1) 不動産取引と信託法制に関する研究会報告書(平成18年3月31日報告)

(研究目的)
 居住者老齢化や賃貸化が進んだマンション等、自律的な運営が難しい状況にある管理組合の場合には、 信頼できる専門業者に管理組合の持つ一定の権限と責任を委譲した上で管理運営等全般を委託したいというニーズがあるが、 現行の区分所有法やマンション管理適正化法は管理組合の自律的な運営を前提に成り立っているため、 管理組合そのものが形骸化し適切な維持・管理あるいは建替え合意が進まないケースもある。 そういったケースにおいて信託機能を用いることが一つの解決策になるのではないか。(※2)

(※2) 研究会が狙いとした信託制度

1.自己居住用の分譲マンションの場合
≪ 準共有又は受益権分割方式(建物全体を一つの信託の信託財産とする方式) ≫
全区分所有者がその有する区分所有権・敷地・利用権を、マンション管理業者に信託する。 区分所有者は「住戸の自己利用」を受益権の主な内容とする信託受益者となる。

(1).信託契約終了時は、建物及びその敷地の共有持分又は個別区分所有権を区分所有者に返却する。(区分所有者の受領権)

(2).土地・建物全体の管理運営計画と収支計画(通常、管理組合が担っているマンション全体の管理と同一)については、 信託受託者であるマンション管理業者等が作成し、受益者集会で決議(制定・変更)する。 但し、受益権者の意思決定等は改正信託法による多数決ルールを適用し、 受益者集会での多数決による意思決定は信託行為の定めがある場合に限る。 役員制度は設けない。相互管理や団体性の観点は想定しない。

(3).管理費・修繕積立金・公租公課の支払い義務:各受益者は、信託報酬、土地・建物の維持管理に要する費用(管理費、修繕積立金)に加えて、 土地・建物全体に賦課される固定資産税・都市計画税を一定の割合により、信託受託者であるマンション管理業者に支払う。

2.管理組合が有する資金を信託する場合 ≪ 信託口座資金管理スキーム ≫
管理組合資金管理のための「収納口座」に信託を活用する。 信託口座の委託者兼指図権者は管理組合であるが、とりまとめはマンション管理業者が行ったほうが手続き上スムーズにいく。 管理組合の財産は「預貯金」から「信託受益権」に変わる

(その他、本研究会ではさまざまなスキームについて検討している。)

(※2の引用元:平成18年1月30日「不動産取引と信託法制に関する研究会資料」)

Note: Act on Advancement of Proper Condominium Management (Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism).  Clearly,this law is becoming outdated.

一方で、マンション管理業界にはびこる不公正取引を実際に摘発してきたのが「独禁法」と公取委でした。 「独禁法」は事業領域を問わず、すべての事業者に適用される経済活動の基本ルールであり、 経済憲法とも呼ばれています。 マンション管理業界への「独禁法」の適用事例については章を分けて説明します。  「4.独禁法と公取委」

(2) 双方代理と自己契約

管理組合と管理会社との間の管理委託契約は、管理組合における総会議決に従って、 管理組合の責任において行われる。管理会社は、管理組合のために行う業務に関して委託をうけているのであるから、 管理会社みずからの利益のために、その業務を行われるべきものではなく、実質的に管理組合のために行うものに過ぎない。

従って受任者たる管理会社は自らの利益のために代理行為をしてはならず(自己契約の禁止、民法108条)、 受任者以外の第三者のために代理行為を行うことも禁じられている(双方代理の禁止、同条)。

しかしながら、現在、大規模修繕をめぐって発生している多くの不正な取引は、 自己契約禁止違反、双方代理契約禁止違反という重大な要因をはらんでいる。

(3) 欧米の管理業者規制法

管理業務の委託を請けている管理組合から管理会社が修繕工事を受注するという利益相反取引は、 信頼で成り立つ委任関係にある相手に経済的損失を与えるから、倫理的には許されない。

このような相手の信頼(Confidence)を裏切る行為を米国ではコンフィデンス ゲーム(Confidence game = 詐欺とペテン行為 = Scams and Swindles ) という。

米国の管理業者規制法(Property Management Law-US)には、 管理業者(Property Managers)の職業上の責務(Professional Obligations)及び、 フィデューシャリーデューティ(Fiduciary Duty)の規定があります。

フィデューシャリーデューティとは、「受託者が高い倫理感で顧客の信頼に応える責任」という意味です。 日本でも最近、金融機関が顧客本位の姿勢を見せようとして、このカタカナ言葉をタイトルにつけた経営方針を相次いで発表しています。

米国法の中でフィデューシャリーデューティとは、「顧客から受託した業務に関して、 業者自身の利益をはかること(self-gain)、利益相反行為(conflicts of interest)、 顧客に損害を与える行為(detriment of the client)をしてはいけないこと」と具体的に規定されています。

欧米の管理業者規制法は「経済犯罪を防ぐための委任契約に伴う受託責任と利益相反回避措置を担保するしくみ」の法律体系になっています。

例えば、カナダ・オンタリオ州の管理業者規制法(Condominium Management Service Act)では、 まず最初に業者が遵守すべき公正(Fairness)、正直(Honesty)、高潔・誠実(Integrity)を具体化した倫理規定(Ethics Code)があり、 次いで倫理規定違反業者への調査・訴追・裁定規定(Discipline:聴聞、証拠の開示、諮問委員会への訴追、裁定)があり、 裁定に不服の場合は、控訴委員会(Appeals Commities)への抗告訴訟規定がある。

これらの制度には、訴追機能と裁定機能を分離する「外的分離」と、 同一行政機関の中に調査・訴追担当部門と裁定部門の両方が存在すること自体は許しているが、 その代わり、審判官が調査・訴追担当部門の影響を受けずに中立性を確保するプロセスを明確化することで 審判官の独立性を保証するしくみの「内的分離」の二つの制度があるが、 いずれの場合も、行政権の第一次裁定に不服の場合は司法裁判所への抗告訴訟手続きが保証されている。

これらはわが国の独占禁止法審査制度にも共通していますが、一方、 わが国のマンション管理適正化法の行政処分では、 上記のようなコンピテンシー基準(competency criteria)も、調査官・審査官の規定もありません。 尤も、処分に不服の場合は、行政事件訴訟法30条(裁量処分の取消)で司法審査への道は残されています。 日本の管理業者規制法は管理業者の処分に関しては裁量権の逸脱、濫用の回避の観点から慎重な取扱いになっています。

(4) 「マンション管理適正化法」のしくみ

(4.1) 「マンション管理適正化法」成立のいきさつ

平成4年(1992年)11月5日、豊栄土地開発が自己破産し、続いて11月25日に子会社のマンション管理会社(株)榮高も破産しました。 この榮高が管理をしていた31のマンションのうち、預金を銀行の担保に取られた6マンションの管理組合側が返還を求めて提訴したものの、 一審判決では全て銀行側が勝訴し、控訴審判決 (平成11年8月31日東京高裁)で、ようやく管理組合の主張が認められました。

(控訴審判決については下記で詳細に説明しています。)
 「管理組合会計」 4.5 分別管理していても
         榮高倒産事件(東京地判平成8.5.10判時1596号70頁、東京地判平成10.1.23
         および東京高判平成11.8.31判時1684号39頁)

この時期、複数の管理会社の一連の倒産によって、分別管理の不履行、組合預金を管理会社の資産とする背任的な担保設定、 金銭管理受託者としての顧客資産の保全制度がないなど、マンション管理制度の問題点が明らかとなり、 マンション管理に対する危機意識も高まり、社会問題となっていました。

そのような背景のもとに平成12年、議員立法により作られた「マンション管理適正化法」(平成12年法律第149号)は、 管理会社倒産時の組合資産の保全対策として、 管理業者の登録及び分別管理の徹底や管理組合預金口座の保全を目的とし、 その執行をはかるため、行政の組織として指定法人を2つ認定し、行政の作用として国家資格を2つ創設し、 統制に関してこれらの指定法人への監督指導権限を国交省が持つ仕組みとしました。

これらは「行政の組織及び作用並びにその統制に関する国内公法」としての行政法の枠組みで作られたものであり、 行政活動は、役所の恣意によってではなく、 客観的な法に従って行わなければならないという行政における法治主義(法治行政の原理)に基づくものですが、 管理会社の倒産時の管理組合資産保全対策を直接の立法目的としながらも、 実際には国交省のマンション行政における統治権限と体制の確立に重点が置かれ、 国交省が行う行政指導(処分に該当しない指導・勧告・助言 行政手続法第2条6号に定義規定、第4章に詳細規定あり)も この適正化法第5条にその根拠を置いています。

この行政の組織及び作用並びにその統制に関する規定を除けば、本来の管理業者の規制項目に関しては、 下記に示すように、管理業者の登録制度、通帳と印鑑の保管方法、 管理組合への事務報告などの些末な形式的手続きの規定のみで、 経済犯罪を防ぐための利益相反行為や双方代理を禁止する倫理規定も罰則もありません。

国交省のマンション行政は、管理業者に対する規制よりも、 管理組合に対する指導・勧告・助言といった訓示的行政指導が主流になっていきます。 近年、それらに対しても「管理の実態を無視した空論、極論を指導的、 押しつけ的に記述している」との厳しい批判が各界から相次ぎました。

 マンション管理適正化指針 「※ 平成28年度改正に対する管理組合団体の意見 」

(4.2) 「マンション管理適正化法」における管理業者規制内容

同法は、それまであった建設省の昭和60年建設省告示第1115号「中高層分譲共同住宅管理業者登録規定」及び 昭和62年建設省告示第1035号「中高層分譲共同住宅管理業務処理準則」を廃止(平成13年8月1日国土交通省告示1278号)し、 新たにマンション管理業に対する規制法として平成12年12月8日公布・平成13年8月1日施行 (平成13年7月31日国総動第51号・国土交通省総合政策局不動産課長)されたものです。

 ・マンション管理業とは、管理組合から委託を受けて管理事務を行う行為で業として行うもの(2条7号)、
 ・管理事務とは、マンションの管理に関する事務であって、基幹事務を含むものをいう(2条6号)
  (基幹事務とは管理組合の会計の収入及び支出の調定及び出納並びに
  マンション(専有部分を除く。)の維持又は修繕に関する企画又は実施の調整をいう(2条6号)

管理業者の規制内容は下記の通り
 (1) 管理業者に登録を義務付け(44条1項)、業務停止命令(82条)、
   登録の取消し(83条)ができる。

 (2) 管理業者に管理業務主任者の設置を義務付け(56条)、
   これに管理組合との管理受託契約を締結させ、重要事項の説明(72条)、
   契約書面の交付(73条)を義務付けている。

 (3) 管理業者に、一括再委託の制限(74条)、帳簿の作成・保管(75条)、
   修繕積立金などの分別管理(76条),管理事務の報告(77条)、
   帳簿の閲覧(79条)を義務付けている。

※ 管理組合と管理会社間の「管理委託契約」は、上記の規制内容を踏まえて作成されています。

(4.3) マンション管理業者の違反行為に対する監督処分の基準

 1.登録事項の変更届出義務違反(法第48条第1項違反) ー (指示処分)
 2.名義貸し(法第54条違反 ー (業務停止処分90日)
 3.専任の管理業務主任者の設置義務違反(法第56条第3項違反 ー (業務停止処分7日)
   (但し、指摘に応じ直ちに管理業者が管理業務主任者の補充の取組みを開始した場合、指示処分)
 4.標識の掲示義務違反(法第71条違反) ー (指示処分)
 5.重要事項説明義務違反(法第72条第1項違反)
   説明会の1週間前までに必要な掲示をしなかった場合 ー (指示処分)
   法第72条第1項書面の不実記載 ー (業務停止処分7日)
   説明会の1週間前までに全員に書面を交付しなかった場合 ー (業務停止処分7日)
   (当日までに書面を交付すれば指示処分)、説明会を開催しなかった。ー (業務停止処分15日)
   契約の成立時の書面の交付違反(法第73条違反) ー (業務停止処分30日)
   法第72条第2項又は第3項又は第5項書面の不実記載又は違反 ー (指示処分)
 6.法第73条第1項の書面不実記載ー (業務停止処分7日)
   法第73条第1項の契約成立時の書面交付義務違反 ー (業務停止処分15日)
   上記において法第72条の行為が適正に行われていない場合 ー (業務停止処分30日)
 7.再委託の制限違反法第74条違反(基幹事務を一括して他人に委託した場合ー(業務停止処分90日)
 8.法第75条帳簿(管理組合から委託を受けた管理事務帳簿)の作成義務違反
   又は5年間保存義務違反 ー (指示処分)
 9.財産の分別管理義務違反(法第76条/規則第87条違反) ー (業務停止処分30日) 
   上記において当該管理組合に損害が発生している場合 ー (業務停止処分60日)
10.管理事務の報告義務違反(法第77条第2項の説明会の開催1週間前の掲示違反) ー (指示処分)
   管理事務の報告義務違反(法第77条第1項又は第2項の説明会の報告違反) ー (業務停止処分15日)
   上記において規則第88条の行為が適正に行われていない場合 ー (業務停止処分30日)
   法第77条第1項又は第2項に関するその他の違反 ー (業務停止処分7日)
11.書類の閲覧義務違反(法第79条違反)書類の閲覧を拒否した場合 ー (業務停止処分7日)
   法第79条書類の不実記載、3年間の保存義務違反 ー (指示処分)
12.秘密保持義務違反(法第80条違反) ー (業務停止処分15日)
13.従業者証明書携帯義務違反(法第88条違反) ー (指示処分)

(5) マンション管理適正化法の限界

(5.1) 実態に合わない適用除外規定

マンション管理適正化法では、管理業者の定義として、基幹事務 (管理組合の会計の収入及び支出の調定、出納、マンションの維持又は修繕に関する企画又は実施の調整) を全て行っていること(第二条六号)の規定があり、三項目ある基幹事務のうち、全ての項目を委託されていなければ、 マンション管理適正化法の適用除外となり、規制対象から外れます。

例えば、「マンションの維持又は修繕に関する企画又は実施の調整」を修繕委員会で行い、 管理業者との契約から外した管理組合、基幹事務の一部委託(部分委託)の管理組合に対しては、 適正化法第44条の登録を受けていない業者が枢要な基幹事務を執行しても違法ではありません。

また、管理業者が区分所有者であるマンションは除く(第二条七号)規定により、 リゾートマンションにみられるように、管理業者がマンションの一室を所有して区分所有者になり、 その者が管理を受託するとマンション管理適正化法の適用除外となり、規制の適用を受けません。

(5.2) 形式的な立入検査

国交省の定期的な立入検査は管理業者の本店又は主たる事務所で一括して実施し、 支店のある地域の地方整備局等では実施しないのが一般的です。

大手の管理会社にとっては有難い制度ですが、 管理会社社員による犯罪が一向になくならないのは、 このような形式的な立入検査制度にも原因があります。 立入検査には捜査権がない以上、越権行為となるような捜査はできません。

越権行為には適正化法施行規則第103条の国交省内部での管轄権を犯す内部的越権行為と、 適正化法の規制を受けない部分委託の管理業者などへの外部的越権行為があります。

(参考)「適正化法施行規則」第103条(権限の委任)
  管理事業者の登録・一般の閲覧・届出は本店又は主たる事務所の所在地を管轄する地方整備局長 及び北海道開発局長に委任する。ただし、管理事業者の処分については、国土交通大臣が自ら行うことを妨げない。

(5.3) 限定的で軽すぎる業者処分

上で説明したように、 マンション管理適正化法には経済犯罪を防ぐための利益相反行為や双方代理を禁止する倫理規定も罰則もありません。

一方で、管理組合の資産を狙って管理会社社員のみならず、 管理組合役員などによる横領着服などの犯罪が頻発しています。  8.2 相次ぐ着服と横領犯罪

これらの犯罪もまた、マンション管理適正化法では軽微な処分で済みます。
管理会社従業員が管理組合の資金を横領着服しても、管理会社は指示処分を受けるだけです。(法第81条第1号違反)

管理会社が談合したり、悪質コンサルタントや施工会社と組んで不正に管理組合に損害を与えたとして、 公取委から摘発されたとしても、マンション管理適正化法では、管理会社は指示処分どまりです。(法第81条第2号・第3号違反) (指示処分とは「役所が是正を指示する処分」のこと。)

法令上、指示処分とされている違反項目 (下記の違反を犯しても管理業者は業務停止にはならない。)
(法第81条第1号)
 一 業務に関し、管理組合又はマンションの区分所有者等に損害を与えたとき、
   又は損害を与えるおそれが大であるとき。
(法第81条第2号)
 二 業務に関し、その公正を害する行為をしたとき、又はその公正を害するおそれが大であるとき。
(法第81条第3号)
 三 業務に関し他の法令に違反し、マンション管理業者として不適当であると認められるとき。

(5.4) 業者処分はなぜ遅い

(1) 「北海道ベニーエステート(株)」(札幌市中央区)の元社員が平成11年〜平成27年の16年間に、 自分が管理を担当していた13組合の管理費や修繕積立金など計約1億8千万円を着服していた事件では、 事件が新聞報道で公になった後、同社が平成27年3月9日付けで、 「弊社元社員による着服事件に関するお詫びとお知らせ」を管理組合向けに発表したが、 それから1年2ケ月たって、平成28年5月23日付けで国交省から改善措置指示の行政処分が公表された。

(2) 「三菱地所丸紅住宅サービス株式会社」の元社員が12組合から約8,400万円を着服していた事件では、 同社が平成27年5月25日付けで「弊社元社員によるマンション管理組合財産着服に関するお知らせとお詫び」 を管理組合向けに発表したが、それから7ケ月後の平成27年(2015年)12月21日付けで、 国交省から改善措置指示の行政処分が公表された。

いずれも管理会社自ら既に事件を公表していて事実認定に時間がかかる事件ではなく、 処分留保に合理的理由がない限り、違法な遅滞と言わざるを得ない。

(5.5) 立入検査での違反業者は処分も公表もしない

平成27年7月に公表された平成26年度全国149社への立入検査結果では、 全体の40%にあたる60社に違反行為がありましたが、それらの業者名は公表されていません。

平成29年7月19日に公表された平成28年度全国141社(平成27年度では135社)への立入検査結果では、 64社(平成27年度では51社)に違反行為がありましたが、それらの業者名は公表されていません。

平成17年度以降、調査は毎年実施されていて、違反業者をすべて処分していたら大変な数になりますが、 立入検査で判明した違反業者名は一切公表していません。 マンション管理業協会あてに一括して改善要請を出しているのみです。

(5.6) 結論 「マンション管理適正化法」は犯罪の抑止力にはなっていない。

日本で談合や不公正取引を規制しているのは独禁法であり、 管理業者の忠実義務違反や経済犯罪は「マンション管理適正化法」では取り締まれない。

(6) 管理会社の不公正取引

管理会社が自ら受託している管理組合から大規模修繕工事を受注することは 利益相反行為であり、不公正取引につながる危険性はらんでいる。
今、多くの管理会社の定款規定事業内容は次のようになっています。

管理会社の定款規定事業内容
 (1) マンション、ビル、寮、社宅等の管理運営
 (2) 大規模修繕工事の設計監理
 (3) 長期修繕計画立案・建物診断業務
 (4) 特殊建物、建設設備の調査・報告
 (5) マンションライフサービス
    (リフォーム、ハウスクリーニング等)
 (6) 不動産の売買・賃貸の仲介
 (7) その他、上記に附帯する一切の業務
許認可等
  マンション管理業  国土交通大臣(x)第xxxxxx号
  一級建築士事務所 東京都知事第xxxxx号
  警備業認定 xxxxxxxx
主要資格
  管理業務主任者(x名)、区分所有管理士(x名)、マンション管理士(x名)、 宅地建物取引主任者(x名)、一級建築士(x名)、一級建築施工管理技士(x名)、 マンション維持修繕技術者(x名)、建築設備検査資格者(x名)、特殊建築物調査資格者(x名)、 電気工事士(x名)、インテリアコーディネーター(x名)

※ 大規模修繕工事関連の「建物診断」「改修工事仕様書作成」 「施工会社選定」「施工監理」すべてが出来るような定款になっています。

管理会社の売上高構成例




管理委託費(100戸/棟)
   750万円の内訳(年間)
事務管理業務  240万円
管理員業務    290万円
建物・設備管理 210万円
植栽管理      10万円



管理組合の契約責任

上記の事業内容の中で、管理に関しては委託契約ですが、 修繕工事はすべて請負契約であり、その契約の性質(義務と責任)は異なります。

管理組合がしっかりしないと、管理会社の餌食にされてしまうだけです。

「4.独禁法と公取委」で示したように、 管理会社が行う不正取引は公取委に訴えることが出来ますが、 管理会社は「契約は管理組合の総会で区分所有者の同意が得られたものであって、 管理会社の工事受注契約には何ら違法性はない」と主張しますから、 「よほどの悪質取引の確証でも取れない限り」、 独禁法違反として検挙することは非常に困難です。

管理会社が大規模修繕工事を受注することは、マンション管理適正化法では違法ではなく、 マンション管理適正化法には犯罪抑止力はありません。

管理組合はそのような業界構造を知った上で、 悪徳業者の餌食にならぬよう、自分達で自衛しなければならないのです。

(7) 整備局への相談事例

(お断り)
下記は 区分所有者からの相談にあたっている国交省の地方整備局職員の報告書の内容を元にしたものです。 優れて評価に値する誠実な内容になっていて、本当はそのままご紹介したいのですが、 種々の配慮から、あえて、所属とお名前は伏せてご紹介させていただきますこと、お許しください。

【相談内容の概略】

事の発端は、一区分所有者の部屋から水漏れが発生したことから始まります。 管理業者は、相談者が水漏れの調査を依頼しても何もしない様子だったので、 相談者の管理業者に対する不信感は徐々につのり、相談者はマンション管理に関する調査を実施しました。

調査の結果、重要事項の説明会を実施しなかったことや、管理組合の会計収支が合わないことなど疑義が判明し、 さらに相談者が、管理組合の総会でこの件を発言すると管理業者から発言への妨害を受けたと、整備局に相談がありました。

相談者は、整備局に次のような4項目について要望しています。
・管理業者に対し、重要事項の説明会を実施するよう指導してほしい。
・管理業者に対し、水漏れについて、責任をとるよう指導してほしい。
・管理業者に対し、会計の収支について、区分所有者に報告するよう指導してほしい。
・管理業者に対し、総会において当方の発言を妨害しないよう指導してほしい。

【整備局の処置】

この事例について、マンション管理適正化法のポイントを整理すると、
● 「重要事項の説明等」は、法令に基づき適切に処理されているか?
● 「会計の収入及び支出の状況に関する書面」を毎月作成し、管理者等に交付しているか?
の2点でした。

整備局で調査できることは、「重要事項の説明等」と「会計の収入及び支出の状況に関する書面」に限られています。 相談者の最大の関心事である「水漏れ」は、マンション管理適正化法の適用外となります。

「水漏れ」の問題については、区分所有者と管理組合で話し合って解決することになります。 区分所有者から管理組合に「水漏れ」の内容を伝え、管理組合から管理業者に、「水漏れ」の相談をすることが最良と思います。

ただ、この事例のような場合、管理業者から管理組合に対し、何らかの情報提供があっても良いと思われますが、 それは管理業者の資質の問題であり、情報提供をしなかったとしてもマンション管理適正化法に違反するわけではありません。

整備局では、「重要事項の説明等」と「会計の収入及び支出の状況に関する書面」の2点について事実を確認するため、 管理業者に対しマンション管理適正化法第86条に基づく立入検査を実施しました。

このような相談については、決して一人で行うことなく、不動産業ラインで、 問題点をあらゆる角度から考察することが必要だと思います。

法令による厳密な解釈が必要とされているので、一人で結論を出さないように注意をしています。

(2) 重要事項の説明等及び契約書に関する検査

「重要事項の説明等」は、契約を締結する前にマンション管理適正化法によって定められた項目を、 契約の相手方に説明すること及びその関係書類を交付することです。

「重要事項の説明等」と「契約の成立時の書面の交付(以下「契約書」という.)」は、 一対なので重要事項の説明等に不備があれば、契約書にも不備がある可能性があります。

重要な項目が記載されているので相談内容にかかわらず、必ず両方を確認するようにしています。

重要事項の説明等の検査を行ったところ、次のような点が判明しました。

@重要事項の説明会未開催
マンション管理適正化法では、管理業者は、従前の契約と同一内容でない場合、 全ての区分所有者に対して説明会を開催して、資格を有する管理業務主任者が重要事項について説明しなければならないと定められていますが、 説明されていないことが判明しました。

次に契約書の検査を行ったところ、次のような点が判明しました。

A「管理事務に要する費用」すなわち委託料の未記載
マンション管理適正化法では、委託費用について記載されていなければならないと定められていますが、 委託費用が記載されていないことが判明しました。

(3) 「会計の収支及び支出の状況に関する書面」の検査

マンション管理適正化法では、管理業者は、その管理組合に関する「会計の収入及び支出の状況に関する書面」を毎月作成し、 管理組合に交付しなければならないと定められており、管理業者は、そのとおり毎月書面を作成し交付していました。 ただし、書面を見ると会計収支を確認することはできるものの、会計上の不正を掴むことは難しいと考えられます。

その理由は、マンション管理適正化法では捜査権が与えられていないので、帳簿に計上されている各項目の収支についての妥当性は、 当事者でない限りわからないからです。

今回、管理業者に対し、ヒアリングや書面検査を実施したところ、書類については整備されており、 不正行為は確認できませんでした。

管理業者に対して、前述した(2)の@、Aについて、マンション管理適正化法72条違反及び73条違反があったことを指摘して、 指導を行いました.

(4) マンション管理適正化法における信義誠実の原則

マンション管理適正化法では、管理業者は、誠実にその業務を行わなければならないと定められています。 相談者から、「管理業者に対して、総会において、当方の発言を妨害しないよう指導してほしい。」と相談があったことについて、考察します。

マンション管理適正化法(業務処理の原則)
第七十条 マンション管理業者は、信義を旨とし、誠実にその業務を行わなければならない。

実際、マンション管理の相談で、この条文に関する相談は多くあります。例えば管理組合の理事に対し、 管理業者が暴力的な言動を行った事例、「管理業者が管理組合を乗っ取るつもりだ。」と発言した事例。 管理業者が何もしない事例相談など、管理業者の資質を問う相談が多く寄せられています。 しかしながら、このような相談は、整備局が管理業者に指導できない内容です。 なぜならばマンション管理適正化法にある「信義誠実」の定義が不明確であり、管理業者の資質を問うような問題には、 確証(証拠)がないことが多いためです。またマンション管理適正化法第70条は、訓示的な規定であると解釈されています。

これらの問題は管理業者だけでなく、管理組合にも問題があることが多いと思われます。 なぜならば管理の主役は管理組合であって、管理業者はサポート的な立場にあるからです。

つまり管理組合がしっかり機能しなければ、管理業者は適切なサポートをすることができません。 またサービス精神が強い管理業者は、機能していない管理組合に代わり、広い範囲で活動することもあります。

このようなことが一部の区分所有者には、管理業者がマンションを支配しているように感じられる要因となっています。 それでは管理組合が機能するためにはどうしたらよいのでしょうか?

答えは、マンションに住む区分所有者一人一人が自らのマンションに対して強く関心を持ち、積極的に管理組合に参加することです. しかし、相談内容の対応結果について、相談者に伝えることだけでは、マンション管理適正化法の制定された行政目的を考えても不十分であり、 整備局では管理業者に対し必要な助言や指導を行うようにしています。

「信義誠実」に関することを管理業者に話す場合、法的根拠が曖昧で、越権行為と捉えられる場合もあるので、 相談者からの相談内容について、単に伝えるだけにしています。

本件事例では、相談者は「管理業者に対し、当方の発言について、妨害しないでほしい」と相談がありました。 この内容を管理業者に伝えたところ、「当社は、助言するだけで、発言を妨害をするようなことはしていない。」と回答がありました。 これ以上法的に踏み込むことはできませんが、相談者からの相談内容を管理業者に伝えたことにより、 管理業者のマンション管理に対する意識が変わっていくことを期待したいと思います。

− 報告書 完 −

(8) 整備局相談窓口

地方整備局(東北・関東・北陸・中部・近畿・中国・四国・九州の各地方整備局、及び、北海道開発局・沖縄総合事務局 ) のマンション管理業に関する窓口の所在地は、下記をクリックしてください。
  http://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bf_000018.html


 利益相反回避措置の詳しい説明は 「何故、第三者機関が必要か?」 を参照